ビヨンセ、カダフィ家からのギャラ100万ドルをハイチに寄付

ビヨンセ、カダフィ家からのギャラ100万ドルをハイチに寄付 - ビヨンセ 2008年作 『アイ・アム… サーシャ・フィアース』ビヨンセ 2008年作 『アイ・アム… サーシャ・フィアース』

現在もカダフィ大佐と反政府勢力との間で首都攻防戦が繰り広げられているリビアだが、そのカダフィ大佐の四男で、国家安全保障顧問を務めるムアタシム氏。リビアの潤沢なオイルマネーを資金に、アメリカとの外交交渉も任されてきたムアタシム氏は、プライベート・パーティを開いてはアーティストを招聘してパフォーマンスをさせるという大盤振る舞いを数々行ってきたことでも有名だ。

ただ、先月リビア政府側が市民を中心とする反政府勢力に対して空爆や銃撃まで行うようになって、アメリカではリビアへの世論が硬化してきていて、ムアタシム氏に報酬をもらったアーティストはそれを社会に還元するべきだという声がアメリカの音楽業界内で強まっているとローリング・ストーン誌が伝えている。

そこへそんなことはもうとっくにしていると声を上げたのがビヨンセで、ビヨンセの広報は、ムアタシム氏から受け取った報酬はすべてハイチの震災救援事業に寄付したことを明らかにしている。「興行を請け負っていたプロモーターがカダフィ家と繋がっていることがわかった時点で、その時の報酬は社会に役立つ目的で使うという判断がされました」とビヨンセの広報が発表している。

実際、クリントン=ブッシュ・ハイチ基金の関係者は、ハイチ大地震の直後の2010年1月12日の時点で、ビヨンセがクリントン基金に100万ドル(約8200万円)もの寄付を行っているとハッフィングトン・ポスト紙に語っている。どうもこの時の報酬は2009年の大晦日に行われたパーティでのパフォーマンスに対してのもので、ビヨンセは黒のレオタードで5曲パフォーマンスを行ったというのだが、このパーティがムアタシム氏のために開かれたものだったらしい。

日本でも広く取り沙汰されたように、マライア・キャリーも2008年の大晦日に100万ドルのギャラでムアタシム氏の前で4曲のパフォーマンスを行っていて、さらに50セントやアッシャーなどもこうしたムアタシム氏がスポンサーとなったパフォーマンスを行ってきたという。

2007年にやはりこうしたパフォーマンスを行ったというネリー・ファータドは2月28日にその時の報酬を返上するとツイートしている。「2007年にわたしもカダフィ家のために45分のショーをやって100万ドル受け取ってる。イタリアのホテルでの宿泊客向けショーで。この時の$は寄付します」とネリーは約束している。

その一方で、50セント、マライア・キャリー、アッシャーらのマネジメントはこの件に関してはノー・コメントを通している。
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