キングス・オブ・レオンと人気番組『グリー』のプロデューサー、大喧嘩

キングス・オブ・レオンと人気番組『グリー』のプロデューサー、大喧嘩 - 2010年作 『カム・アラウンド・サンダウン』2010年作 『カム・アラウンド・サンダウン』

人気テレビ番組『グリー』での楽曲使用許可をキングス・オブ・レオンが却下した問題で、『グリー』の番組プロデューサーでもあるシナリオライターのライアン・マーフィーはキングス・オブ・レオンを大々的にこき下ろしている。

ハリウッド・リポーター誌にマーフィーは「キングス・オブ・レオンにはファック・ユーだね」とぶちまけている。「ほんとに自己中なクソ野郎どもだよ」。

『グリー』は高校の合唱部がさまざまなアーティストの作品を番組中でカバーするという内容のドラマで、番組キャストによるカバー・アルバムやシングルも大ヒットとなっている人気番組。しかし、レッド・ホット・チリ・ペッパーズなど一部のアーティストは番組に楽曲が使われるのを拒否していて、キングス・オブ・レオンもそのひとつ。最近では元ガンズ・アンド・ローゼスのスラッシュも楽曲使用を断ったことが伝えられている。

しかし、番組はアーティストにとっても宣伝効果をもたらしていて、さらには番組の視聴者である若い世代への教育的な要素もあるのだから、こうした機会をキングス・オブ・レオンも積極的に利用するべきだとマーフィーは語っている。

「連中は、番組でキングス・オブ・レオンの楽曲が使われたら、それを観た子供が合唱部に入りたがったり、楽器をやろうと思い立ったりするかもしれないということを見落としてるんだよ。でも、きっと芸術教育なんてクソくらえっていうことなんだろうね。ま、どれだけ『グリー』のことをバカにしようとそれは勝手だけど、ぼくたちがやってることは、キッズに音楽の世界を紹介しているということなんだからね」

これに対してキングス・オブ・レオンのボーカルのキャレブ・フォロウィルは「そもそも『グリー』など観たこともなかった」と抗弁している。

「今回の『グリー』の件はなんか俺たちにもショックなくらい、ちょっと大騒ぎになっちゃったね。でも、曲(“ユーズ・サムバディ”)を使わせてくれっていう話が来た時にはこっちも番組を観たこともなかったんだよ。あのアルバム(『オンリー・バイ・ザ・ナイト』)のサイクルの終わりの頃でもあって、プロモーションをやる必要もなくなってたしね。だから、見送ったのは別に『グリー』への批判のつもりでもないし、音楽教育へのあてつけでもないんだけど、それをなんでこんなにがたがたいわれなきゃいけないのか、よくわからないんだよね」

基本的にバンドはこうしたオファーを常に断っていて人気ドラマ『アグリー・ベティ』からのオファーなどもバンドは断ってきたとスピン誌は伝えている。ベースのジェアード・フォロウィルはスピン誌に「やろうと思えば、がんがんに売り出しちゃうこともできるんだけど、俺たちは常にこういう話は断ってるんだよね」と説明している。

ただ、その後、ドラムのネイサン・フォロウィルがマーフィーの売り言葉に直反応するツイートをしている。「ライアン・マーフィーさま、もういい加減に諦めろよ。おまえ、セラピストに診てもらった方がいいよ。で、ついでにマニキュア塗って、新しいブラでも買ってろよ。ぐだぐだ言ってないで、子供たちにファックの言い方でも教えてろよ」。

ちなみに「マニキュア塗って、新しいブラでも買ってろ」というくだりはマーフィーがカミング・アウトしたゲイであることへのあてつけで、マーフィーもただちに芸能ブロガーのペレス・ヒルトンにこう訴えている。「ひどい同性愛差別だよ。この人こそ教育が根深いところから必要だね」。
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