アリ・アップ追悼、スリッツが1981年の「最後のレコーディング音源」をリリース

アリ・アップ追悼、スリッツが1981年の「最後のレコーディング音源」をリリース - 1979年作 『カット』1979年作 『カット』

79年から81年の最初の解散までスリッツの中軸メンバーとして活躍したギターのヴィブ・アルバタインはベースのテッサ・ポリットと、10月20日に息を引き取ったアリ・アップへの追悼として最後のレコーディングとなっていた音源をリリースすると明らかにしている。

ヴィブはツイッターで今回のトラックのリリースについて発表していて、リリースを個人的に手を加えたものにするとも説明している。

「スリッツとして81年にカセットとして制作した最後の曲、“Coulda Shoulda Woulda”をわたしとテッサでリリースします」とヴィブは明らかにしている。「ジャケットは手描きにするつもり。自分たちの癒しとして」。

ヴィブはアリをこう偲んでいる。「わたしにとってアリの最大の魅力は、スリッツというバンドを、どんな容姿の女性だとしても自分の身体について安心して楽に感じることのできる場にしてくれたこと。アリは女性らしさというものを祝福し、その喜びを見出していた人でした。ステージにいても、そうでなくても、どんな時でも官能的な魅力が備わっていて、どんな女の子でもアリを見ているだけで元気をもらえたものです。これは本当なんです。アリはその生き様そのものが革命的だったのです」。

さらにヴィブはこう続けた。「過去30年の間にアリのことを押さえつけて潰してしまおうとした人たちがたくさんいました。でも、誰もそれに成功した人はいなかった。アリはあえて自分に正直に生きることで、人からあしざまにされ、バカにされ、批判されてきました。けれども、アリが飼い馴らされることはなかったし、アリも決してそうはさせませんでした。人々はそこが怖かったのです。男性はアリのそこが怖かったのです。アリは通りがかりに刺されたり、暴行を働かれることが数え切れないほどありました。それはアリがあまりにもたくさんの『野性』を発散していたからなのです」。

(c) NME.COM / IPC Media 2010
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