アメリカ・レコード産業協会（RIAA）と国際レコード産業連盟（IFPI）はレディオヘッドの07年のアルバム『イン・レインボウズ』の内容を無料で提供しているブログやサイトなどを取り締まろうと乗り出しているとトレントフリークが報じている。

もともと『イン・レインボウズ』はレディオヘッドが自ら先行配信し、リスナーの希望する金額でダウンロードに応じたという画期的なリリースを試みた作品。実質的に無料ダウンロードもありうる措置だったが、結果的にこのアルバムがダウンロードによってバンドにもたらした収益は過去のレディオヘッドの全アルバムのバンドの取り分をも超えるものになった。

その後、CDリリースされるにあたってバンドはオンラインでは価格設定をしたダウンロードのみを可能にするなど、ダウンロードの方法を改めたが、ここにきてRIAAとIFPIは『イン・レインボウズ』の内容を無料でやりとりしているブログやサイトの停止をグーグルに要請している。

グーグルに宛てた書簡でRIAAはこうした音源をRIAAに所属する企業が所有していて無料でダウンロードされるようには認可されていないと指摘しているが、そもそもRIAAはCDなどの商品における音源の権限を持っているだけでダウンロードについてはこうした措置を要求する権限を持っていないともトレントフリークでは指摘している。

なお、バンド側はこの件についてはまだなにもコメントはしていない。

(c) NME.COM / IPC Media 2010