ビョークとダーティー・プロジェクターズのコラボ作品がDLリリース
2010.06.24 22:00
ビョークとダーティー・プロジェクターズは09年にライブ用に書き下ろしたコラボレーション作品をEPとしてリリースすることを明らかにした。
『Mount Wittenberg Orca』と題されたこの作品は、09年の4月にビョークとダーティー・プロジェクターズがニューヨークで行った、エイズ患者の住宅供与を支援するチャリティ・パフォーマンスのために書き下ろしたもの。今回のEPはこれをあらためてスタジオでレコーディングしたものだ。
ブルックリンのレア・ブック・ルームでプロデューサーにニコラス・ヴァーンズを迎えてレコーディングが行われ、約20分の7曲入りという形に仕上がったこの作品のメイキングとレコーディングについてデヴィッド・ロングストレスはこう説明している。
「(去年の4月のチャリティ・ライブでコラボレーションやることに賛成した後)ビョークにどんな内容のことをやるつもりかと相談されて、ぼくは、自分としてはみんなで歌えるようななにか新しい作品をいくつか書いてみたいんだけどって提案して、ビョークもそれにOKしてくれたんだ」
「それで、ちょうど同じ時期にダーティー・プロジェクターズのアンバー・コフマンがサンフランシスコの北にあるウィッテンバーグの尾根に登山に行って、海の方を眺めていたら、鯨の一家を見かけたということがあったんだ。北カリフォルニアじゃちょうど4月頃によく鯨の家族を見かけるんだよ。その話を聞いてそれを曲にして、ビョークに送ってみたら、ビョークは母親鯨の役をやってくれると賛成してくれたんだね。こうやって『Mount Wittenberg Orca』が出来上がったわけ。アンバーとエンジェルとヘイリーが子供鯨のパートを歌って、みんな1週間ぶっ続けで歌って覚えて、ぎりぎりでライブに臨んだんだよ」
「その後、ぼくたちが忙しくなっちゃったんだけど、ようやく1年経ってこの作品をレコーディングすることができたんだね。ブルックリンのレア・ブック・ルームで3日間リハーサルしてから、できるだけ時間を置かないようにしてライブ風にレコーディングしたんだよ。音を重ねてあるのは、リード・ボーカルとギターだけなんだ」
ちなみにこのEPはその収益のすべてを今度は海洋保護を支援する活動に充てられる。
「『Mount Wittenberg Orca』で得られた収益はすべて国際的な海洋保護水域を作り出そうとしているプロジェクトに寄付することにしたんだ」とデヴィッドはステレオガムで語っている。「海洋でなんかしらの保護をされている水域は全体のわずか1パーセントしかなくて、これは大問題だと思うよ」。
「実際に管理していける水域の実現のために動いている『ナショナル・ジオグラフィック』誌と今回は連携しているんだ。海が大陸間に横たわっている毒だらけの死体になってしまわないようにね」。
『Mount Wittenberg Orca』はTopspin.netでダウンロードのみでリリースされる。7ドル以上の寄付をすることで予約受付してもらえる。
予約などはこちらから(→http://app.topspin.net/store/dirtyprojectors+bjork/2656/)
トラックリスティングは以下の通り:
'Ocean'
'On And Ever Onward'
'When The World Comes To An End'
'Beautiful Mother'
'Sharing Orb'
'No Embrace'
'All We Are'
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