ギャング・スターのグールー、ガンで他界

ギャング・スターのグールー、ガンで他界

80年代末から90年代にかけてのヒップホップ黄金期を支えたグループのひとつ、ギャング・スターのMC、グールーがガンで亡くなった。享年43歳。

本名をキース・エラムというグールーは1年間の闘病の後、19日に息を引き取った。グールーは2月28日に心臓発作に倒れて以来、昏睡状態のままだった。

オールヒップホップが伝えたところによると、グールーの死の直後、プロデューサーのソーラーが病室でグールーが残したという手紙を読み上げたという。その手紙のなかでグールーは、死後のグールーに関するあらゆる懸案はすべてソーラーに任せるとしてあり、また、グールーとギャング・スターを組んでいたDJプレミアに対しては「ギャング・スター」というユニット名を以後使用することを禁じているという。グールーは85年にDJプレミアとギャング・スターを結成し、03年のツアーを境に活動を休止していた。

「この手紙を書いている俺、つまり、グールーは世界中のファンや友達やかけがえなく思う人たちに向けてこの文章を書いている」と手紙は始まる。「俺は長い間、ガンと闘ってきたが、ついにその病の前に旗色が悪くなってきた。1年間闘病を続けてきたが、やれることはすべてやり尽くした」。

「ソーラーとソーラーの家族が俺の家族であり、とても愛している。俺の家族、友人、ファンには一部の人々がこのことについてどう感じようと、そのことを尊重してほしいと思う。これが俺の残したい遺志だからだ。俺は1人息子のKCを遺していくことになるけど、上の理由から、ソーラーとソーラーの家族に彼らの息子としてKCを託すことにする。俺に関わる賞やプロジェクトなどに関してはすべてソーラーが代理人として決裁するものとし、KCが成人後はKCにゆだねられるものとする」

DJプレミアについてグールーはこう記しているという。「俺の元DJには俺に関わることや追悼イベントなど一切のことをしないように要請する。彼とはこの7年まったく関わりあうことがなかったので、俺の死後も一切関わってほしくはない。ソーラーに俺の事情はすべて話してあるので、ソーラーには俺の家族の事情、あるいは俺が俺の元DJと袂を分かった事情についても明るいはずだ」

一方、DJプレミアは自身のブログで「残されたグールーの家族と愛された人たちに最大のお悔やみを申し上げます」と書いている。

グールーの家族はいまだコメントを発表していないが、甥のジャスティン・ニコラス=エラム・ラフは先月ユーチューブでソーラーがグールーとの面会をさせてくれないと訴えるビデオを公開している。

「ソーラーによってまったく遮断されてしまっていて、グールーになにが起きているのか、家族にはまったく知りようのない状態になっています」とジャスティンは訴えていた。

(c) NME.COM / IPC Media 2010
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