K・マッコール死亡事件 捜査打ち切り

高い評価を得たオリジナル・アルバム『カイト』や『エレクトリック・ランドレディ』のほか、夫のスティーヴ・リリーホワイトがプロデュースを手がけたザ・スミスやトーキング・ヘッズの作品でのバッキング・ボーカルなどで知られる故カースティ・マッコール。彼女の死の真相究明を求めて活動していた団体Justice For Kirstyが解散を発表した。

カースティ・マッコールは2000年12月18日、休暇中にメキシコのコスメル島でダイビングをしていた際に高速モーターボートと衝突して亡くなった。現場は船舶進入禁止区域だったが、一緒に海に出ていた2人の息子のうちの1人ジェイミーに向かってボートが滑走してきたため、彼女はその接近に気づいていなかった息子を急いで助けに向かった。ジェイミーは頭部と肋骨に軽いケガを負っただけで済んだが、カースティは即死だった。

Justice For Kirstyのブログによれば、このたびメキシコの当局が捜査を打ち切ったため、解散を決断したという。「あらゆる手段による捜査」が行われたが、事件の元凶となった人物を特定する情報が出てこなかったそうだ。

「捜査が打ち切られてしまえば、この委員会にできることは事実上何も残っていません」とブログには書かれている。「私たちはこれまでやってきた以上にはメキシコ人に対して圧力をかけることができなくなったのです」

カースティの死のすぐ後にJustice For Kirstyを発足させた母親のジーンは、今後は個人的に重要事項の調査を進めていくという。

ブログではかつてカースティとコラボを行ったビリー・ブラッグとザ・ポーグスに対し、支援への感謝の辞が述べられている。残った活動資金はチャリティ団体Casa Alianza MexicoとCuba Music Solidarityに寄付されるという。

事故当時ボートを操縦していたと見られるフアン・ホセ・チェン・ヤムという人物には当初過失殺人の容疑で2年10ヶ月の懲役が言い渡されたが、刑が執行されることはなく、結局罰金1,034ペソ(約9,000円)と遺族への賠償金2,150ドル(約19万円)を支払って釈放された。捜査中には、表に立って事件の全責任を負ったチェン・ヤムに対して金を払った人物がいるという証言も出ていた。

(c) NME.COM / IPC Media 2008/2009
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