ジェイムス・アーサー来日公演 @ 赤坂BLITZのライブレポートが公開!

  • ジェイムス・アーサー来日公演 @ 赤坂BLITZのライブレポートが公開! - pic by Kazumichi Kokei

    pic by Kazumichi Kokei

  • ジェイムス・アーサー来日公演 @ 赤坂BLITZのライブレポートが公開! - pic by Kazumichi Kokei

    pic by Kazumichi Kokei

  • ジェイムス・アーサー来日公演 @ 赤坂BLITZのライブレポートが公開! - pic by Kazumichi Kokei

    pic by Kazumichi Kokei

  • ジェイムス・アーサー来日公演 @ 赤坂BLITZのライブレポートが公開! - pic by Kazumichi Kokei
  • ジェイムス・アーサー来日公演 @ 赤坂BLITZのライブレポートが公開! - pic by Kazumichi Kokei
  • ジェイムス・アーサー来日公演 @ 赤坂BLITZのライブレポートが公開! - pic by Kazumichi Kokei

ワン・ダイレクション等を輩出した英オーディションTV番組「Xファクター」の優勝者であり、昨日22日(月)に赤坂BLITZにて初来日公演を行ったシンガーソングライター、ジェイムス・アーサーのライブレポートが公開された。
ジェイムス・アーサーは5月23日(火)に名古屋、5月24日(水)には大阪公演が行われる。

ライブレポートはこちら。
------------------------------------------------
ジェイムス・アーサー 初来日公演初日ライヴ・レポート
5月22日(月) 東京 赤坂BLITZ
Live report by Hiroko Shintani
Live photo by Kazumichi Kokei

5月22日、会場である東京・赤坂ブリッツ内の照明が暗くなると、まず最初に聴こえてきたのは、医療モニターが心臓の拍動を刻む音。

そして救急車のサイレンが鳴り、不穏なイントロ音楽が響き渡る中、ステージ上に現れたジェイムス・アーサーは、初のジャパン・ツアーの初日公演を『バック・フロム・ジ・エッジ』でスタートした。

日本では今年1月にリリースされた、セカンド・アルバムの冒頭を飾る表題曲だ。以下同アルバムからの曲を中心に、本邦未発表のファースト『James Arthur』(2013年)からも4つのシングル曲――『You’re Nobody ‘Til Somebody Loves You』『Impossible』『Get Down』『Recovery』――を交えて、計16曲のセットを披露してくれた。

少年時代から問題児で、一時は路上生活に陥りながらも音楽活動を続けて、『Xファクター』の第9シーズン(2012年)で優勝。

なのにまたもやスキャンダルを起こして挫折し、さらにドン底から奇跡的なカムバックを果たす――という、起死回生のストーリーの主人公であるジェイムス。

つまり今夜のパフォーマンスは、彼のテーマソング(タイトルは“崖っぷちからの帰還”を意味する)と呼ぶべき曲で幕を開けたわけだが、まさに波瀾の人生を物語っているかのような、スモーキーで迫力ある歌声を存分に堪能させ、4ピースのバンド――ギター、ベース、ドラムス、キーボード――による肉厚なバッキングと対等に渡り合う。

全体的に、アルバムの印象より遥かにロックで、時折自らもギターを弾いてジャムに加わる姿は、バンド活動に明け暮れていた少年時代を想像させるものだ。

その一方で、「自分がものすごくダークな場所にいた頃の曲」と紹介した『トレイン・レック』や、キーボードとアコギだけでプレイした『セーフ・インサイド』、やはりアコギで縁どったラヴソング『キャン・アイ・ビー・ヒム』などなど、ダウンテンポに転じた時の抑えた歌声も実に魅力的。

途端にマスキュリンな声が無防備な繊細さをまとって、生粋のソウル・シンガーに転身し、かと思えば、時折ラップも織り交ぜて芸達者ぶりを見せつける。

そんなジェイムス、事前に「日本のファンは控えめ」と聞いていたそうなのだが、実際ステージに立って、男女バランス良く混ざったファンの熱狂的リアクションに率直に驚いていた様子で、感謝の念を示すように、或いは自分の真摯な気持ちを強調するかのように、しばしば胸に手を宛てて歌う姿が印象的だった。

女性だけでなく男性からも“アイ・ラヴ・ユー!”の言葉がポンポン投げられていたが、『Xファクター』出身者はもちろん、最近の英国のソロ・アーティストにはちょっとほかにない男くささや、アウトサイダー感を思うと、同性を惹き付けるのも納得できる。

そして、そういう声援に逐一丁寧に答え、ステージの端から握手の手を延ばしていた彼は、日本語には少々手こずって「アリガトウ」が精一杯だったものの、「日本に来てから食べてばっかで太っちゃったよ」とか、「女性たちはどこだい? あとで会おうね!」とフザけてみたり……。歌にしてもMCにしても、勝気さと謙虚さが混在しているところが、この人の持ち味なのだろう。

また終盤には旺盛な遊び心を見せつけて、昨年秋ジェイムスから全英ナンバーワンの座を奪った、クリーン・バンディットの『ロッカバイ』をカヴァー。

「ナンバーワンを譲ることになったのは悔しいけど、いい曲であることは間違いないからね」と、トロピカル・ハウスの原曲をロックに料理して聴かせる。

その『ロッカバイ』に1位の座を奪われた曲とは言うまでもなく、『バック・フロム・ジ・エッジ』からの先行シングルで、ジェイムスの復活を告げた『セイ・ユー・ウォント・レット・ゴー ~最愛の君へ』だ。

アメリカではHOT 100の最高13位まで上昇するロングヒットを記録し、日本でもすっかりお馴染みの曲とあって、オーディエンスとの合唱でセットを締め括った。歌い終えると、バンド・メンバーと並んで一礼し、もう一度胸に手を当てて、名残惜し気に去って行った彼。

「一晩中ここにいたいよ!」と口にした時は、本気だったんじゃないだろうか?
------------------------------------------------

東京公演終了後にジェイムス・アーサーは「今日のライブは今までで最も素晴らしい経験のひとつだったよ。ライブを観に来てくれてありがとう!」とTwitterに投稿している。

全英3週連続1位を獲得したシングル“セイ・ユー・ウォント・レット・ゴー ~最愛の君へ”はこちら。

「Xファクター」決勝戦ではションテルの“Impossible”をカバー、この楽曲は最新アルバム『バック・フロム・ジ・エッジ』にも収められている。
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする