2017年1月20日、米大統領にドナルド・トランプが就任し、3ヶ月が経過した。大統領選~大統領就任の数ヶ月間、グリーン・デイ、U2、エミネムなど多くのアーティストが「プロテスト・ソング」を発表したことは記憶に新しいだろう。
ゴリラズも当時大統領就任式を控えていたトランプ大統領を批判した“Hallelujah Money”を発表し、NYのトランプ・タワーを舞台としたミュージック・ビデオも話題となった。
しかし4月20日に公開となったビルボードの記事によると、デーモン・アルバートはゴリラズの新作アルバム『ヒューマンズ』の中でトランプ大統領に関する言及を「排除」したという。その理由について「世界で一番有名な男(=トランプ大統領)にこれ以上名声は与えたくないんだ。彼はそんなもの必要としていないよ!」と語っている。
2月3日以降もM.I.A、ナイン・インチ・ネイルズ、ケンドリック・ラマー、ザ・スミスによるトランプ大統領への批判もしくはメッセージが発信されているが、「プロテスト・ソング」と一括りにできないほど、多様な形を取るようになってきたと言えるだろう。もはやトランプ大統領に言及しないこと自体がメッセージとなる今、アーティストによる楽曲や映像、スピーチを通じたメッセージをまとめてみたい。
Katy Perry “Chained To The Rhythm ft. Skip Marley”
ヒラリー・クリントンの支援に力を入れてきたケイティ、「私たちはおかしくなってしまったの?/ レンズ越しに人生を過ごしているみたい / 飾りみたいな、アメリカの理想的な保守の家庭の世界に迷い込んだみたい」という歌詞はアメリカの現在をアイロニカルに表現している。
ブルース・スプリングスティーン “That’s What Makes Us Great”
ブルース・スプリングスティーンとThe Houserockersのフロントマンである Joe Grusheckyによる共作であり、「私たち次第なんだ / 愛は憎しみに打ち勝つことができる」「私に嘘をつかないでくれ / そしてその嘘を真実だとして売り物にしないでくれ」「私は自分の信念を決して詐欺師に委ねたりしない」と歌われている。
ブルース・スプリングスティーンはトランプ大統領が移民と入国を対象とした大統領令を決議した際に「アメリカは移民の国であり、この行為は反民主主義的であるばかりか、本質的にアメリカ的ではない」とトランプ大統領を批判している。
同楽曲は以下のサイトより購入することができる。
https://www.joegrushecky.com/store/catalogue/details/product_id:1095
"America is a nation of immigrants and we find this anti-democratic and fundamentally un-American." pic.twitter.com/DsXSaLeNNN
— Bruce Springsteen (@springsteen) 2017年1月30日
2月3日にアップされたプロテスト・ソングまとめ1はこちら。