【完全レポ】いきものがかりの「地元でSHOW!!」3日目、名曲祭りの厚木公演を観た!

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いきものがかりが、メジャーデビュー10周年を記念したライブ「超いきものまつり2016 地元でSHOW!!~厚木でしょー!!!」を厚木市萩野運動公園で行った。RO69では、この模様をロングレポートでお届けする。

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●セットリスト

1. ありがとう
2. 風が吹いている
3. キミがいる
4. ブルーバード
5. ラストシーン
6. 翼
7. 地球
8. HANABI
9. ちこくしちゃうよ
10. YELL
11. 花は桜 君は美し
12. ラブとピース!
13. Sweet! Sweet! Music!
14. 気まぐれロマンティック
15. じょいふる
16. 笑ってたいんだ
17. 心の花を咲かせよう

(アンコール)
1. ぼくらのゆめ
2. コイスルオトメ
3. SAKURA


いきものがかりのメジャーデビュー10周年を記念し、メンバーの出身地・神奈川で2ヶ所計4回の野外ライブを繰り広げた「超いきものまつり2016 地元でSHOW!!」。8月27日・28日には、水野良樹(Guitar&リーダー)と山下穂尊(Guitar&Harmonica)の出身地・海老名市で「海老名でしょー!!!」編が開催され、9月10日・11日には吉岡聖恵(Vocal)の出身地であるお隣り厚木市で「厚木でしょー!!!」編が行われた。その10日の模様をレポートしたい。

厚木市長・小林つねよしと大勢のオーディエンスが、一斉に開催宣言の声を上げると、スクリーン上では総勢16名のバンドメンバーが競技選手風に紹介される。ストリングス入りの鮮明でふくよかなサウンドが響き、“ありがとう”が切り出されるオープニングだ。開演時間の16時を迎えた頃には、きつい日差しが幾分和らぎ、風が心地よく吹き抜ける会場。そんなときにぴったりな“風が吹いている”へと繋がってゆくのだった。“キミがいる”のイントロでは水野がハンドクラップを煽り、3人が花道へと躍り出てひときわ大きな歓声に包まれる。

“ブルーバード”で吉岡の鮮烈な歌声と山下のハーモニカが駆け抜けると、水野は海老名公演が雨天に見舞われたことを受けてか「厚木の皆さん、晴れましたーっ!!」と喝采を誘う。そして吉岡は「ここ、小学校のときに体育で使った」という話題を絡めながら、「こんにつあー!!」の一斉コールを巻き起こしていた。「別れ」と「今」にじっくりとフォーカスする最新シングル曲“ラストシーン”では、水野が「映画(『四月は君の嘘』)、観てね。すげえいいとこで使われてっから」と告げていた。音源よりも幾分、パーカッションが効いたグルーヴィなパフォーマンスだ。

「田舎って言うな。素朴って言うんだよ(水野)」と各地から大集結したオーディエンスの笑いを誘い、衣装を替えた吉岡も、実家でのメイク中にサルが出た、という驚きのエピソードを紹介。そして、海老名では雨のため披露できなかったというセンターステージ(花道の突端、アリーナの中央付近)でのパフォーマンスに向かう。3人のベーシックなスタイルをサポートメンバーが膨らませる“地球”や、5年ぶりのライブ披露になったというセカンドシングル曲“HANABI”、さらには海老名市と厚木市を繋ぐ相模大橋の通学風景を盛り込んだ“ちこくしちゃうよ”と、インディーズ時代からのレパートリーがいきものがかりの原風景を浮かび上がらせていった。

NHK全国学校音楽コンクールの課題曲となった名曲“YELL”(小田急線本厚木駅の接近メロディにも採用されている)では、吉岡の出身校である厚木市立南毛利小学校の児童(1年生と6年生の70名)がステージに招かれ、好きな給食のメニューは?といったインタビューを交えつつ盛大にコーラス参加。パフォーマンス後の「純粋な、大きな声で一生懸命に」というメンバーのコメントどおりの、原曲とは一味違う溌剌としたエネルギーに満ちた一曲になった。

メジャーデビューに至るまでの3人の歩みをスライドショーで(一部、加藤諒や古田新太がユーモラスに演じるコメントシーンあり)振り返ると、本編後半は初ワンマンのオープニングを飾った“花は桜 君は美し”、積み上げた経験値が弾ける“ラブとピース!”、日が暮れるタイミングに、花火や華々しい照明演出に彩られた“気まぐれロマンティック”や“じょいふる”と、アップリフティングなナンバー連打で誰ひとり置き去りにせず高揚感の中へと巻き込んでゆく。過去のライブ映像を用いながら、“心の花を咲かせよう”で、本編は幕を下ろすのだった。

“ぼくらのゆめ”で始まったアンコールは、水野のエレクトリックギターと山下のアコースティックギター、2本のギターがスイッチすることで鮮やかな抑揚を描き出す“コイスルオトメ”が、このサウンドを作り、歌うための10年、という重厚な響き方をしていて見事だった。水野は「自分たちのことを喋らずに、曲だけが届けばいいと生意気なことを言いながら歩いてきたんですけど、今日は、もう一度自己紹介するような気持ちでライブをさせてもらっています」と告げる。

緑の小高い山々に囲まれたロケーションだったからだろうか、大所帯バンドのリッチな演奏が、ナチュラルな音響効果で増幅するさまも素晴らしい。楽曲への思い入れや思い出を語り、それぞれの曲調を解釈し同化するように、多彩な歌唱スタイルを届けていた吉岡。“ブルーバード”や“じょいふる”の迫力の歌声も良いけれど、最後はやはり、切々とした美声で届けられる“SAKURA”だ。地元に盛大なお祭りを持ち帰る野外ライブというだけではなくて、すべての人々の心の故郷になりうる名曲の数々が咲き乱れ、その代え難い役割の大きさを再確認するライブでもあった。(小池宏和)
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