【完全レポ】Nothing’s Carved In Stone、初の野音に極まる!「青い気持ちを信じて突き進んで行けるように」

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Nothing’s Carved In Stoneが、5月15日に日比谷野外大音楽堂にて「Nothing's Carved In Stone Live at 野音」公演を開催した。RO69では、この模様を写真とレポートでお届けする。

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●セットリスト
1.Isolation
2.YOUTH City
3.白昼
4. Lighthouse
5. Ignorance
6. (as if it's)A Warning
7.きらめきの花
8. Brotherhood
9. Raining Ash
10.朱い群青
11.It means
12.村雨の中で
13.In Future
14.Gravity
15.MAZE**
16.Milestone
17.Out of Control
18.Spirit Inspiration
19.BLUE SHADOW

(アンコール)
1.Isolation
2.November 15th
3.Shimmer Song

(ダブルアンコール)
1.新曲


この5月にデビューから7周年を迎えたNothing’s Carved In Stoneの、初となる日比谷野音ワンマン。高度なテクニックとハイブリッドなアレンジを誇るNCISが、都心の野外でプリミティブな咆哮を上げ、野音に刻まれたロック史をアップデートする。それは極めて刺激的で、美しい光景だった。立ち見席まで一杯のオーディエンスが一斉に手を打ち鳴らし、大喜多 崇規(Drums)、生形 真一(Guitar)、村松 拓(Vocal, Guitar)、日向 秀和(Bass)が順に姿を見せる。どちらかと言えば飄々とした素振りの登場だったが、オニィこと大喜多のカウントから一気に立ち上がる“Isolation”の激烈サウンドは、誇張抜きに肌の粟立つ体験であった。

ビル郡に囲まれたシチュエーションと歌詞が重なる“YOUTH City”や、まさに《躊躇気味のサンセット》の時間帯に届けられる“白昼”と、コンスタントに発表してきた楽曲群が野音ライブを形作ってゆく。オーディエンスに手を振りながら歌っていた拓は、「みんなもっと緊張してっかと思ったら、素敵な笑顔が。素晴らしいね」と言葉を投げかける。4人の背後に仕込まれたコンピューター制御の照明演出に負けず劣らず、スリリングなこと極まりないアンサンブルだ。エレクトロニックなイントロを押し潰すように繰り出されるのは、“In Future”のカップリング曲“Ignorance”である。

オーバーオール姿のひなっちがエフェクトを噛ませたユニークなベース音を放ち、そこにウブのギラギラとしたリフが乗せられる“きらめきの花”では、「気づいて裸足で…♪ 今日はここに来てくれてありがとう!」と、歌詞に引っ掛けたアドリブを織り交ぜて沸かせる。そこから“Brotherhood”に繋ぐというダンサブルな展開だ。夕暮れにぴったりとはまる“朱い群青”、そして物悲しいアルペジオが浮かび上がり、表情豊かなドラムプレイや力強くのたうつリードベースが絡み合う“It means”は、個人的には今回のハイライトと呼びたくなる名演の2曲になった。

“村雨の中で”で再び確信の上昇線を描き出し、拓がハンドマイクで煽り立てる“In Future”へ。薄暮の時間帯にレーザー演出も飛び交う。『MAZE』の曲群を並べて、NCISが現在進行形の推進力を描き出すさまも最高だ。闇をかき回すサウンドで“Spirit Inspiration”までを駆け抜けると、「いざというとき人は孤独だし、ひとりにならなければならないときがあると思います。そんなとき、みんなの中の青い気持ちを信じて突き進んで行けるように、この曲をやって帰ります。ありがとうございました」と披露されたのは“BLUE SHADOW”であった。衝動的に、違和感や疎外感、痛みや悲しみに立ち向かう、NCISのロックの根本を見るようなライブ本編であった。

アンコールの催促に応えると、「感謝の思いを込めて、Nothing’s Carved In Stone史上の名曲を。オトナッシング・カーヴド・イン・ストーンでご堪能ください」と披露されたのは、ウブのアコギがエキゾチックに鳴り響くアレンジの“Isolation”だ。どこまでも豊穣なサウンドに誘い込まれる。「今日は、最高の景色を見せてくれてありがとう」と拓が告げ、ひなっちは代官山UNITでの初ライブを振り返っていた。オニィやウブは、座席制のオーディエンスに見つめられたり、またステージからもみんなの顔がすべて見える構造が恥ずかしい、と正直に語っていたが、ここでウブの口から、この日の野音ライブの模様が映像作品化されることも発表された。

そして、「青い気持ちが、最初の頃の気持ちが戻ってくる曲をやります」と届けられる“November 15th”。オニィがリードする形で、客席全域に両腕がかざされる。その後には眩い轟音で“Shimmer Song”を残し、4人のステージは幕を閉じた。ところが、鳴り止まない催促の声に、拓は一人きりでアコギを携え再々登場。予定にはなかったというソロ弾き語りで、「すべての冒険者に」と捧げられる、歌詞が未完成の新曲を披露していった。不安感と興奮が同時に立ち込める、そんな感情の形を宿したワクワクする楽曲だ。こんなふうに、NCISは何度でも、リスナーを連れて新しい冒険へと乗り出すのだろう。(小池宏和)

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