モリッシー、プリンスはエリザベス2世よりよっぽど高貴だったと語る

モリッシー、プリンスはエリザベス2世よりよっぽど高貴だったと語る

モリッシーは4月21日に急死したプリンスを長く純菜食主義を貫き、畜殺場の廃止などを訴えた同志として追悼し、エリザベス2世よりよっぽど高貴な存在だったと振り返っている。

モリッシーは動物愛護主義者としてのプリンスの顔がプリンスの死を伝える報道ではまったく取り上げられなかったことや、その同じ日にエリザベス2世の90歳の誕生日を祝う報道をしらじらしいと批判しながら、ファンサイトのトゥルー・トゥ・ユーで次のように悼んでいる。

「純菜食主義を長く貫き、畜殺制度の廃絶を長く主張してきたにもかかわらず、プリンスの輝かしい人生とその悲しむべき死を報じるにあたって昨日ぼくが目にした100件ものテレビのレポートでは、この二つの点について触れられることはありませんでした。このふたつの事実が触れられなかったのは、どちらも体制の利益を批判するものとしてみなされるからで、ガレー船の漕ぎ手の奴隷のような存在であるぼくたちはそうした事実を知ることを許されていないからです。プリンスは一般に思われているほどよりはよっぽど大きく世の中を影響していて、そしてどういうわけだかプリンスの音楽の生命は今まさに芽吹いたようなもので、さらにあのような抒情的な人生をまっとうしたことで人間だけでなく、動物からも感謝されることになるでしょう。つまり、人間が即ち世界だということではないのです。そしてプリンスが物理的な存在でなくなってしまったまさにその日に、ロンドンとほかのイングランドはまったく別な国になってしまっていて、ロンドンのニュース・メディアは(バッキンガム宮殿から横柄な指示に従って)こぞってかの陰険陛下が自身の90歳を祝っていることを伝え、さらに60年にわたって王位に『仕えてきた(あくまでも自分に仕えただけで国民に仕えたわけではない)』この国家元首を連合王国全体が祝っていると報道されました。しかし、実際に祝福されたのか、その証拠などないし、むしろ全国レヴェルでは無関心が浸透しているだけだという密やかに伝わってきている報道もあります」

「財産を譲り受けたわけではなく、自分の人生を自分の手でひとかどのものにしてみせたプリンスはエリザベス2世よりはるかに高貴な存在だったし、プリンスは女王よりはるかに深くその死が悼まれることでしょう。それは女王は自分が愛される人物になることができなかったからです、どれだけお金を注ぎ込んで世界中の報道機関に嘘八百を垂れ流したとしても」

また、CNNの取材に応えたスティーヴィー・ワンダーはいつかプリンスを追悼して曲をテレビで演奏するつもりはないかという問いに「今曲をやったりしたらきっと感極まっちゃうと思うよ。でも、とてつもない人だったし、最後に会った時に『愛しているよ』ということができて、よかったよ」と語っている。さらに人々にどう記憶されてほしいかという問いには次のように答えている。

「素晴らしいミュージシャンとして、素晴らしいプロデューサー、素晴らしいソングライターとしてね。自分が自分らしく生きることを可能にし、ほかの人たちも自分らしく生きることを促した人としてね。プリンスはとても自由だったんだ。プリンスがやったようなことを恐怖を越えてやり遂げたことは素晴らしいことなんだよ。恐れることなしに自分たちの夢を諦めないということはいつだってすごいことだし、諦めることだけはしないやつだったんだよ」
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