NICO Touches the Walls、古村完全復帰の武道館レポ! 新曲&アレンジ冴えわたるノンストップミックス披露!

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2016年1月8日、NICO Touches the Wallsの3度目となる日本武道館公演「NICO Touches the Walls LIVE SPECIAL 2016 "渦と渦 ~東の渦~"」が行われた。RO69では、この模様をロングレポートにてお届けする。

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「NICO Touches the Walls LIVE SPECIAL 2016 "渦と渦 ~東の渦~"」。初武道館で味わった悔しさを4年後に見事晴らし、この日はフラットな状態で迎えられる3度目の武道館……になるはずだったが、古村大介(G)の骨折という事態に見舞われたニコ。この日が約4ヵ月ぶりとなる4人体制でのライヴとなった。

定刻を少し過ぎて場内は暗転。ステージ上の白い筒状の幕に、口笛を吹きながら歩く男性のアニメーションが投影される。突如男性が渦に飲み込まれ「渦の街」へ降り立ったところで幕が上がり、既にスタンバイ済みの4人がセッションを開始。光村龍哉(Vo・G)が「武道館へようこそ!」と高らかに挨拶した。1曲目は、前回の武道館でクライマックスを担っていた“天地ガエシ”。対馬祥太郎(Dr)のダイナミックなビートと坂倉心悟(B)の歌うようなベースラインが、地に足のついた安定感と弾むような昂揚感を生み出していく。古村もギターソロで完全復活をアピール。光村の歌は序盤こそ若干の緊張が読み取れたが、どんどん伸びやかになるその声には不屈の精神が宿っている。ニコの実直さをダイレクトに表した冒頭4曲のあと、「新年明けましておめでとうございます。そして4人でのNICO Touches the Walls、ただいま戻りました!」と光村。「もう大丈夫なんだよね?」という彼からの問いかけに、古村も「はい。ご心配かけました」と答えたのだった。

光村曰く、1度目(2010年)は「チャレンジ」、2度目(2014年)は「リベンジ」、そして今回は「アレンジ」の武道館。その「アレンジ」っぷりが特に表れていたのが、“バニーガールとダニーボーイ”〜“行方”の計8曲をひとつに繋げた「ノンストップメガミックス」だった。特に印象的だったのは、4拍子のファンク的アレンジに変貌した“ストロベリーガール”。コール&レスポンスから始まり、4人による怒涛のソロ回しで会場を沸かせた“THE BUNGY”。“夜の果て”では静と動を行き来するサウンドで会場をグッと引き込み、天井に星空のような照明が広がった。曲間をしなやかに繋げ多彩なサウンドで魅せる、という高度なことをやっているにも関わらず、メンバーに気負っている様子はない。それは、バンドの道程をあらゆる側面から振り返った日々の賜物であろう。器用であるがゆえに長いこと悩んできたこのバンドをもどかしく思ったこともあったが、それは以前までの話で。今のニコは「自分たちが今、何を鳴らすべきか」という問いに対して、確信的な一手を打つことができる。つまり、遠回りと思っていたその道さえも無駄ではなかったということを、自らの音で証明できるということだ。

中盤のMCでは、約3年ぶりのオリジナルアルバム『勇気も愛もないなんて』を3月16日にリリースすることが発表された。鶏が目印のアートワークがスクリーンにドンッと映され、撮影時の微笑ましいエピソードも明かされるなか、光村は「この3年間、いろいろな実験をして学んだことがあったし、必要のないものはどんどん処分をしていった毎日で。『音楽を伝えていく上で本当に大事なものって何だろう』と考えた結果、最後に残ったのが勇気と愛でした」とコメント。その後、新曲を2 曲続けて披露した。1曲目は「今まででいちばん明るくて楽しいアルバム」という言葉を象徴するような朗らかなアッパーチューン。2曲目はフォークソングと歌謡曲を掛け合わせたような質感のミディアムバラードだった。そして光村のスキャットと古村のギターがバトルを繰り広げた“ニワカ雨ニモ負ケズ”から一気に終盤戦へ。本編ラストを飾るのは、公演タイトルにもなっている“渦と渦”だ。「ここにいるひとりひとりの力を合わせて、俺らと一緒にでっかい渦を作りませんか? 作りましょうよ、武道館!」――熱のこもった光村の言葉と、激情のサウンド。モノクロの街が極彩色に染められていくアニメーション。握りしめた拳を目一杯掲げるオーディエンス。七転八起の精神をエンジンにして突き進むバンドの物語が、あなたを照らす光となったとき、今ここに渦巻くエネルギーのことを「勇気」や「愛」と呼べるのかもしれない。「孤独」と「夜」のバンドが、「勇気」と「愛」を歌うようになるまで。そんなニコの軌跡と「これから」が透けて見える、最上級のシーンだった。

3月から始まる全国ツアーの開催も発表したアンコール。最後の最後、光村が弾き語りで演奏したのは、まだレコーディングも済んでいないという新曲だった。「今までの曲もすべてに嘘のない気持ちを詰め込んでいるし、これからもそうし続けるけど……ただ、勇気と愛と向き合いながらみんなへ作っていく音楽がどんどんピュアになっていけばいいなと。捻くれたところもそのまま出していくことが今年の目標です」。歌い始める前に彼はそう語っていたが、披露されたこの曲はニコ史上最もストレートなラブソングだ。高純度の音と言葉で紡がれる次作とともに始まる春を、今は心待ちにしていたい。(蜂須賀ちなみ)

●セットリスト

01.天地ガエシ
02.まっすぐなうた
03.ランナー
04.ローハイド
05.バニーガールとダニーボーイ
06.泥んこドビー
07.N極とN極
08.Broken Youth
09.ストロベリーガール
10.THE BUNGY
11.夜の果て
12.行方
13.新曲
14.新曲
15.TOKYO Dreamer
16.ニワカ雨ニモ負ケズ
17.バイシクル
18.ホログラム
19.渦と渦
(encore)
20.僕は30になるけれど
21.手をたたけ
22.新曲

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