RADWIMPS、幕張ワンマンレポ! 久々の”もしも”も飛び出したデビュー10周年ツアー感激のフィナーレ!

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2015年12月23日、RADWIMPSのワンマン公演「10th ANNIVERSARY LIVE TOUR FINAL RADWIMPSのはじまりはじまり」が幕張メッセにて行われた。RO69では、この模様をライヴ写真とレポートでお届けする。

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「届いてっか! おい、届いてっか!」と高らかに呼びかける野田洋次郎(Vo・G)の言葉に、幕張メッセ3万人のオーディエンスが割れんばかりの大歓声で応える。「……おお、すげえ。地響きだな! 今年もう残り何もねえから、俺たちさ。もう全部出します、ここで! 3万人が本気になったら、すげえこと起きそうじゃね? 起こしに行くかい!」というコールに、満場の歓喜はさらに熱を帯びていく――。

海外ツアー「RADWIMPS 2015 Asia-Europe Live Tour」(10月)、初の対バンツアー「RADWIMPSの胎盤」(11月)を行ってきたデビュー10周年ツアーの終幕を飾る、自身初の幕張メッセワンマンライヴ「10th ANNIVERSARY LIVE TOUR FINAL RADWIMPSのはじまりはじまり」。「一緒に、最高の時間にしようね!」と呼びかけていた野田の言葉通り、RADWIMPSが提示してきた真摯で鋭利な音楽が、そのまま壮大な祝祭感の原動力になっていくような、至上のライヴ空間だった。

開演と同時に鳴り響いた“トレモロ”と目映いレーザー光線が、広大な幕張メッセに星空を描き出した瞬間から、終始エモーショナルなシンガロングに満ちあふれていたこの日のアクト。さらに“ます。”のアグレッシヴなビートで会場を揺らし、“透明人間18号”で満場のクラップを呼び起こし――という展開は、「RADWIMPSの胎盤」とは大きく異なるものだ。ツアーでもセットに組み込んでいた“遠恋”“ヒキコモリロリン”といった楽曲に加え、“億万笑者”(6thアルバム『絶体絶命』/2011年)、“俺色スカイ”(2ndアルバム『RADWIMPS 2 ~発展途上~』/2005年)、さらにライヴでは久々の披露となる1stシングル曲“もしも”(2003年)まで織り込んだ、まさにRADWIMPSの足跡のすべてを解き放ったようなステージを繰り広げていく。山口智史(Dr・Cho)の病気休養に伴って導入された刄田綴色&森瑞希のツインドラム編成もツアーを通してさらなる一体感を獲得し、幕張メッセを震わせるには十分すぎるダイナミズムを発揮している。

「噂によると3万人いるらしいです。ここから見る景色ヤバいです!」(桑原彰/G・Cho)、「めっちゃ楽しい! まだまだやりますよ! 今日はツアーの集大成ですよ!」(武田祐介/B・Cho)、「いっぱい伝わってます。ありがとう。ドキドキが止まんないっす!」(野田)とそれぞれに抑えきれない高揚感を露にしていたこの日のRADWIMPS。“π”の野田のピアノとジャジーなアンサンブルが熱気をかき混ぜたり、ヒップホップテイストの“G行為”の最後の《羊同士合体したらばどう?/さすればこう 世界はもうちょっと 優しい色になることでしょう》というフレーズの後に「明後日クリスマスだし!」と付け加えてみせたり、“Tummy”でゴスペルの如きシンガロングの風景を描き出したり……と変幻自在なサウンドスケープを編み上げてみせる。「次の曲は、みんなの声をいっぱい聴かしてください!」と響かせた“有心論”に、3万人のオーディエンスがひときわ高らかな歌声で応えていく。

「幸せです。幸せしかないです!」と野田が語りかける。「10年前、ライヴとか正直好きじゃなかったです。すっげえいっぱいの人に見られるのとか、ほんと嫌でした。だけど、好きになったのは、100%の気持ちで向かってきてくれるあなたたちがいるからです。本当にありがとう!」。熱い拍手喝采が巻き起こる。「ライヴで初めてやる曲を……」という言葉に続けて弾き語りで歌い始めたのは、野田主演映画『トイレのピエタ』の主題歌“ピクニック”。やがてバンドの音が加わり、《僕らは 奇跡にも 及ばない光》という凛とした歌が、広大な空間の隅々にまで広がっていく。さらに続けて響かせた“25コ目の染色体”の透徹した音世界が、オーディエンスの身体と心を震わせ、万感の歌声を呼び起こしていった。

“DADA”“おしゃかしゃま”連射からライヴはさらなるクライマックスへ! “いいんですか?”で湧き起こったクラップ&シンガロングの風景に、思わず「愛してるよ!」と呼びかける野田に、会場の温度はさらに高まる。ツアーでも終盤の最終兵器的な熱狂を叩き出していた“君と羊と青”“会心の一撃”で幕張メッセをでっかく揺らしてみせた後、「今日、ここには3万人の人がいるらしいけど、ライヴにどれだけの人が来たとか、CDが何枚売れたとか――綺麗事に聞こえるかもしれないけど、ほんとに結構どうでもよくて」と再び野田が、ひと言ひと言静かに語っていく。

「こうやって相対するまでは、僕にとってはいつ『嘘だよ』って言われてもいいように思えるもので。だって、現実感はないから、そこに。あなたの顔が見えないから、僕はいつでも『ふーん』って言ってます。だけど今、僕の目の前にいるあなたは本物で、それだけは圧倒的な事実として突きつけられていて、その事実が僕らを、これからも音楽に駆り立てるし、その視線が僕らを突き動かします」。そして、「あなたがRADWIMPSに出会ってくれて、本当にありがとうございます」と心からのメッセージを伝える野田に、惜しみない拍手と歓声が降り注いでいく。本編ラストを飾ったのは“オーダーメイド”。清冽な音像の中で響く《一人じゃどこか欠けてるように/一人でなど生きてかないように》という歌が、音楽を通してRADWIMPSとリスナーが結ぶ絆そのもののように美しく広がっていった。

アンコールではなんと野田/桑原/武田の3人が会場後方のサブステージに登場。アンプラグド・スタイルで“お風呂あがりの”“シザースタンド”を披露した後、スタンディングエリア中央の通路を歩いて舞台へ戻る3人。「ただいま! はっちゃけっか、最後に!」という野田のコールを合図に、刄田&森との5人編成で“05410-(ん)”炸裂! 歌メロを委ねてみせる野田に、メッセを震わす熱量とシンガロングがいっそう高まっていく。

「次から次にやりたいことがいっぱいあってさ。たまには、僕らが出す曲を『好きじゃないな』って思うこともあったりすると思います。だけど、こうやって僕らは、自分たちが一番カッコいいと思う音楽をその時々で作って、必ず提示するので」とバンドの「これから」のヴィジョンを語る野田。「音楽の目を見て真っ直ぐ『うちらは誠実に生きてますから』って言えるから。そこだけは自信持ってるから。それだけはあなたたちに約束します。これからもよろしく!」……そんな言葉とともに放ったラストの“ふたりごと”が、どこまでも鮮烈に響き渡って――終了。5人で手を取り合って一礼する姿を,満場の拍手喝采が讃えていた。そして、終演後のヴィジョンには、アジア・ヨーロッパ・ツアー&「胎盤」ツアーの模様を追ったドキュメンタリー映画『RADWIMPSのHESONOO Documentary Film』の2016年3月上映の告知が! メッセの大空間に満ちあふれる驚きと歓喜が、RADWIMPSの「その先」への期待感と渾然一体となって渦巻く、最高のグランドフィナーレだった。(高橋智樹)

●セットリスト

01.トレモロ
02.ます。
03.透明人間18号
04.億万笑者
05.遠恋
06.ヒキコモリロリン
07.もしも
08.俺色スカイ
09.π
10.G行為
11.Tummy
12.有心論
13.ピクニック
14.25コ目の染色体
15.DADA
16.おしゃかしゃま
17.いいんですか?
18.君と羊と青
19.会心の一撃
20.オーダーメイド
(encore)
21.お風呂あがりの
22.シザースタンド
23.05410-(ん)
24.ふたりごと

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