U2、フー・ファイターズ、マドンナら多数アーティストがパリ市民へのメッセージを発信

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11月13日にパリで勃発した同時多発テロ事件について、イーグルス・オブ・デス・メタルの肉親が事件当時の様子を報告しているほか、さまざまなアーティストの活動にも波紋が及んでいる。

事件ではパリのル・バタクランという会場で行われていたイーグルス・オブ・デス・メタルのライヴが犯行グループによって襲撃され、89名の犠牲者が命を落としたが、ドラムのジュリアン・ドリオの兄弟のマイケル・ドリオが事件発生時の様子についてジュリアンから聞いた話を明かしている。CNNの取材にマイケルは次のように語っている。

「ジュリアンから連絡があって、すべて大丈夫だという話だったんだけど、ライヴで演奏をしていたら、急に銃声が聞こえたと話してたね。バンド全員が何発もの銃声を聞いて、楽屋裏に向かってできるだけすぐに建物から逃げたそうだよ」

「ジュリアンによれば発砲した連中の姿も目撃したというんだけど、その場からはすぐに逃げることにしたということなんだ。まず男たちを目撃し、それから銃声を聞いて、そのまますぐに楽屋裏に逃げたという話なんだ」

その後バンドはスタッフ全員の安否を確認しているところだとフェイスブックで報告していたが、バンドのグッズ販売を仕切っていたニック・アレクサンダーが事件の犠牲になったことを遺族が明らかにしている。ニックはさまざまなバンドのグッズ販売を手がけてきた人物で、ザ・ブラック・キーズ、フォール・アウト・ボーイ、アリス・イン・チェインズらがニックの死を悼んでいる。

また、ブラック・キーズのダン・オーバックも別ユニットのジ・アークスとして事件発生時にパリ滞在中で、無事だがパリに足止めされたままになっているとパトリック・カーニーに連絡があったという。

パリでは事件を受けて非常事態宣言が布かれていて、ライヴ会場など公共施設の使用を一時的にすべて禁止しているため、U2やフー・ファイターズ、マリリン・マンソンらのパリ公演が中止を余儀なくされた。

U2は4日間予定していた公演のうち、14日と15日の公演が中止となったが、ボノはアイルランドのラジオDJのデイヴ・ファニングの取材に14日に応え、次のように語っている。

「考えてみると、昨晩の事件の犠牲者の大半は音楽ファンなんだよね。この事件はいわゆるテロとの戦争における、音楽ファンへの初めての直接攻撃となったんだよ。ものすごく腹立たしい事態だよね……俺たちの仲間なんだから。このライヴに居合わせていたのは俺だったかもしれないし、きみだったかもしれないんだ。状況としては自分に降りかかるものだったとしてもまったくおかしくないんだよ。俺たちの気持ちはイーグルス・オブ・デス・メタルのファンのみんなとともにあるよ」

その一方でフー・ファイターズも15日にパリ公演を予定していたが、14日のイタリアのトリノ公演から残りのヨーロッパ・ツアー全公演を中止にしていて、次のように声明を発表している。

「パリのみなさんに起きたことへの深い悲しみと心からの心配を感じながらも、今回のツアーの残りの日程はすべて中止にせざるをえなくなりました。この非道な暴力、国境線の封鎖、世界的に事件が悼まれるという状況の中で、このまま続けることはできません。ほかにいいようがありません。本当に狂ってるし、最悪だと思います。事件で傷ついたり、かけがえのない人を失ってしまったみなさんのことを心から思ってお祈りを捧げています」

また、コールドプレイも13日にはロサンゼルスでのライヴをストリーミング・サービスで中継する予定だったが、中継についてはみずから中止した。その一方でさまざまなアーティストが次のようにソーシャル・メディアでパリとパリ市民への思いを発信している。

マドンナ「わたしたちはみんな移民なの!! わたしたちの流す血の色はみんな同じだし……わたしたちはみんなでひとつなの。平和を願って祈りましょう! パリと世界中に平和が訪れますように」

テイラー・スウィフト「平和のために祈っています。わたしたちみんなの心が引き裂かれた思いであなたたちとともにあります」

ガンズ・アンド・ローゼズ「どこにいようと巻き込まれた人たちみんなに、心からお悔やみ申し上げます」

クリス・コーネル(サウンドガーデン)「なんの罪もない人たちの命を取り上げていい理由なんかぼくはありえないと思うし、そんな行いを許すような神様がいるとも思えない」

フリー「襲撃されて、殺されたり、傷つけられたり、今も捕らわれたりしているパリの人たち全員に愛を捧げます」

パパ・ローチ「パパ・ローチ一行は大丈夫だし全員無事です。フランスとの国境に入る3時間前に、パリでのテロ攻撃について知りました。友達のイーグルス・オブ・デス・メタルのみんなには愛をたくさん捧げます。(犠牲になった)ファンやファンの遺族のみなさん、スタジアムで亡くなったみなさんには心からのお祈りを捧げます」

リジー・ヘイル(ヘイルストーム)「わたしはこういう会場でライヴをやっているから、来場してくれている人たちやファン、スタッフやカメラマンのみんなのことを知っています。これはわたしの仲間への攻撃です。フランスに愛を」

シンディ・ローパー「わたしたちはみんな、パリのためにお祈りを送って、夜景で有名なこの街のために(ライヴでやるように)光をかざしています」

キッス「フランスのみんなへ。今日の恐ろしい出来事を悲しく思っています。この悲劇のさなかにあってみんなのために祈っています」

ジェイ・ワインバーグ(スリップノット)「悲しいです。パリに愛とお祈りを捧げます」

ロバート・トゥルージロ(メタリカ)「俺たちの心は今夜パリとともにあります」

AC/DC「俺たちはこの悲劇的な命の奪われ方を嘆き、世界中のみんなとあなたたちのjoie de vivre(生きることの喜び)に対して敬意を表します。平和を」

ジョー・ボナマッサ「ツアーを行っているぼくたちのようなアーティストの多くがパリのバタクランでライヴをしたことがあります。今夜の事件はアメリカでもどれだけテロが身近に起こりうるかと考えさせられます。とても悲しい1日です」

ピーター・ガブリエル「衝撃と悲しみと憤りを感じています。今日はぼくたちのみんながパリっ子です。かけがえのない人を喪ったみなさんに愛を捧げたいです」

スコーピオンズ「パリで昨日起きた悲劇の犠牲者とその遺族のみなさんに俺たちの心とお祈りを捧げます」

スティーヴ・ルカサー「パリの友人のみんなが癒されることと平和を願って心よりのお祈りを捧げます。バタクランでは何度もライヴをやったことがあります。なんでこんなことを? すべてが狂気の沙汰としか思えない……」

イディナ・メンゼル「パリのみなさんのことを思っています。平和を祈っています。あらゆる場所での平和を」

シアラ「パリのために祈っています」
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