現在、47都道府県ツアー「"Back to You"tour 2015-2016」を敢行中のAqua Timez。RO69では、この初日となった2015年11月8日、赤坂BLITZ公演の模様をライヴ写真とレポートでお届けする。

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11月8日よりAqua Timezの47都道府県ツアー「"Back to You"tour 2015-2016」がスタートした。以下では、その初日公演・赤坂BLITZでの模様をレポートする。ツアーは来年5月まで続くためネタバレは最小限に抑えるが、少々の曲目表記を含むため、今後の公演に参加予定の方は閲覧に注意していただきたい。

ステージには5人のみ、ライヴハウスという空間で露わになるのは生身のバンドの音。スカとパンクのリズムを行ききしながら踊らせる曲、アコースティックギターに持ち替えた大介（G）とmayuko（Key）のアンサンブルで始まるバラード、火花散るロックチューン、太志（Vo）がラップで会場のテンションをアゲる曲……など、シンプルだが力強い音像によって彩り豊かな曲たちの個性が咲くと、会場はワッと歓喜に包まれていた。過去にリリースした曲にも今の彼らだからこそのライヴアレンジが施されていて、メンバー自身もそれを思う存分楽しんでいるようだ。床を大きく揺らしながら跳ね上がったり、タオルを回したりして盛り上がるオーディエンスのテンションも上昇し続けていく。“等身大のラブソング”では「俺が幸せにできなかった人は世界中にたくさんいる。でも今日、赤坂BLITZにいるお前らのことは全力で幸せにするぞ！」と、オーディエンスと固い約束をした。

「“みんなもそう思うでしょ？ 俺だけかな”という不安を歌詞にしている」と太志が語る場面もあったが、そうして生まれる彼らの音楽の故郷はあなたの心の中。そしてそれは彼らが絶対に変えなかった、曲げなかった信条である。それを改めて明示するための旅の一夜だったからだろう、バンドもオーディエンスも温かい空気に包まれたライヴとなった。フロアにもステージ上にも笑顔が溢れている。この日のハイライトのひとつとも言うべき曲の入りをミスって「俺を逮捕してくれー！」と太志が叫ぶ……という一幕もあったが、肝心なところでカッコつかない人間臭さが憎めないのは、飾らない姿で観客と向き合っているのだと感じさせられたから。「“Back to You”、あなたの心に帰ってきました。“Back to Me”、嫌なことがあったら俺のところに帰ってこい。心なら開けっ放し！」。太志の言葉はそんな関係性をとてもよく表しているように思えた。

そしてこの日初披露されたのは、深く深く音を刻むTASSHI（Dr）／OKP-STAR（B）／大介のサウンドと、太志／mayukoのなだらかなメロディラインとの対比が鮮やかな新曲“閃光”。2極の向かう先がだんだんひとつになっていき共に熱量を高めていく……という今までのどの曲とも違う手触りの音像に期待が膨らむが、同曲を締め括る言葉は《ありがとう》。サウンド面にはバンドの進化を刻みながら、やはり根幹にあるメッセージは絶対にブレないのだなと、その強さを改めて感じさせられた。そうやって10年間、曲がらない想いとともに歩みを進め続けてきたバンドなのだ。

今回披露した新曲“閃光”を公演日翌日の11月9日から配信リリースすること、今夏の武道館公演の模様をライヴDVD＆Blu-ray化、COUNTDOWN JAPAN 15/16への出演、ファンクラブ限定カウントダウンライヴの開催——と4つの告知を行いオーディエンスを喜ばせた5人。そう、12月28日にはCDJに出演。ツアー真っ只中の今だからこそ、ぜひAqua Timezのサウンドを体感してほしい。（蜂須賀ちなみ）

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