凛として時雨、エモーショナルサイド覚醒!『es or s』が描く魂のドラマに酔った一夜を振り返る

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今年2度目となる全国ワンマンツアー「凛として時雨 S.O.S. Tour 2015」を敢行した凛として時雨。2015年10月4日、その最終公演が、TOKYO DOME CITY HALLにて行われた。RO69では、この模様をライヴ写真とレポートでお届けする。

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開演の瞬間を待ち侘びたオーディエンスの濃密な熱気と響き合うように、TK(Vo・G)/345(Vo・B)/ピエール中野(Dr)が最新ミニアルバム『es or s』から繰り出した“SOSOS”の爆演が、観る者すべてを高揚の果てへと導いていく――。2月〜4月に11都市15公演にわたって開催された「Hyper Tornado Tour 2015」に続き、今年2度目となる凛として時雨の全国ワンマンツアー「凛として時雨 S.O.S. Tour 2015」もいよいよ大詰めを迎えた東京・TOKYO DOME CITY HALL公演。魂の極北の風景を熾烈な3ピースのバンドサウンドと渾身の絶唱で描き出し、観る者を「圧倒する」「震撼させる」といったかつての時雨の冷徹な空気感とは明らかに異なる、エモーショナルな時雨の「今」がそこにはあった。

“Who What Who What”“Enigmatic Feeling”などのシングル曲や、“想像のSecurity”“Telecastic fake show”“illusion is mine”といったベストアルバム『Best of Tornado』収録曲群も盛り込んだセットリストという点では、前回の「Hyper Tornado Tour 2015」と相通じるところも多いこの日のアクト。だが、この日の時雨のサウンドと歌によりダイナミックな熱量を与えていた原動力はやはり、冒頭から畳み掛けた“SOSOS”“Karma Siren”のみならず“end roll fiction”“Mirror Frustration”“Tornado Mystery”と『es or s』から披露された5つの新曲だった。

パワフルな8ビートのサビとともにTK&345の歌声が《名前のない SOS が引き連れた幽霊達を/僕が突き動かしてあげるよ》と狂おしく突き上げる、“SOSOS”のドラマチックなイマジネーション。《叶えたって叶わないよ》というフレーズが怒濤の情感とともに胸を揺さぶる“end roll fiction”。16ビートのタイトなグルーヴ感とともに咲き乱れる“Mirror Frustration”の鮮烈な色彩感……音の衝撃映像集とでも言うべきスリルあふれるTKの変幻自在なギタープレイも、心の琴線を掻き乱すハイトーンスクリームも、目が眩むような疾走感に満ちたリズムも、音の切っ先が魂を斬り裂く刺激や痛みではなく、観る者の魂を抱き止めてロックのその先へ疾駆するような力強い躍動感をもって響いてくる。

罪深く脆く儚い人間の存在を残酷なまでにあるがままに活写してきた凛として時雨の音楽は、それゆえにカオティックな切迫感とミステリアスな不穏さに満ちていた。が、この日のステージで鳴っていた時雨の音楽は、そんなカオスをも自身の意志の力でひと回りもふた回りもスケールの大きなロックのマグマへと転換するかのようなエネルギーに溢れていた。そして、そんなヴァイブが“想像のSecurity”“秋の気配のアルペジオ”といった既存曲とも共振し合って、壮大な叙情詩の如き光景を繰り広げていた。

恒例の中盤MCコーナーでは、「この景色はどっかに似てるなあと思ったら、武道館に似てるなあと。凛として時雨はなかなかツアー中にイベントに参加することはないんですけど、Perfumeっていう、僕が大好きな3人組がいるんですけど……」というくだりから、「Perfume Fes!! 2015~三人祭~」(9月22日・日本武道館)に出演を果たした万感の想いを語っていたピエール中野。「I ♥ Perfume」Tシャツの「正装」で出演に臨んだところ、ライヴ後のトークでかしゆかに「ライヴは激しくてシリアスでカッコいいのに、そのTシャツがチラついて集中できなかった」と指摘された、というエピソードで観客を沸かせまくり、「Say、バーイブス!」から会場一丸のコール&レスポンスを巻き起こしたかと思えば、石野卓球曲に合わせての爆裂ドラムソロへ流れ込む……といったロック界屈指のDJ/エンターテイナーとしての彼の側面も存分に発揮されていた。

 「楽しんでますか?」と静かに呼びかけるTKの言葉に大歓声が湧き上がり、「ぜひ、またライヴに遊びに来てください。ぜひ、ぜひ!」という朗らかな345のMCから“Telecastic fake show”の超絶ギターがひときわ獰猛な情熱とともに鳴り渡っていく。ラストナンバー“感覚UFO”の青白く燃え盛るサイケデリアがホールの空気を目映く染め上げて……終了。11月20日には神奈川・パシフィコ横浜で「凛として時雨 Tour 2015 FINAL Hyper S.O.S.」が控えている。今年の2本のツアー=「Hyper Tornado Tour」「S.O.S. Tour」で描き出してきた「時雨・新次元」の集大成的な世界が、そこには広がっているはずだ。(高橋智樹)

・セットリスト

01.SOSOS
02.Karma Siren
03.想像のSecurity
04.DISCO FLIGHT
05.Enigmatic Feeling
06.end roll fiction
07.Tornado Mystery
08.秋の気配のアルペジオ
09.illusion is mine
10.Mirror Frustration
11.Who What Who What
12.I was music
13.Metamorphose
14.夕景の記憶
15.Telecastic fake show
16.感覚UFO

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