9年ぶりの新作『TOTO XIV〜聖剣の絆〜』を引っ提げて5月からツアーに乗り出しているTOTOは、11月から新たにヨーロッパ・ツアーを敢行し、その後3月に来日することを発表している。

ただ、昨年からバンドに復帰していたオリジナル・ベーシストのデヴィッド・ハンゲイトは今度のツアー参加を見送ったことを明らかにしている。TOTOではデヴィッドが1982年に脱退してから長くマイク・ポーカロがベーシストとして活躍してきたが、マイクが筋萎縮性側索硬化症（ALS）でバンドから離脱すると、リーランド・スカラーやネイサン・イーストらがベースを務めてきていて、昨年からはデヴィッドが正ベーシストとしてバンドに復帰を果たしていた。なお、マイクはその後今年の3月に他界した。

デヴィッドは今年のツアーにも参加していたが、これまでのツアーがあまりにも体力的に負担になったため、11月以降の参加を見送ったことを次のように洒落も交えて明らかにしている。

「我が家ほど素晴らしい場所はないよ。特に4か月もツアーしていたとなるとね。これまでの2年間のTOTO再結成については本当にこれまでで最も楽しい体験になったし、ぼくの人生の中でも最も栄えある機会となったよ。けれども、楽しいことには必ず終わりがつきものなわけで、さらなるツアーに必要なスタミナも回復力もぼくには残っていないことがわかったんだ。それにこの先大人になったらなにをやりたいのか、ちょっと考えてみる必要もあると思ったんだよ。バンドをずっと支えてくれたファンや友達のみんなや、TOTOの兄弟のみんなには深く感謝します。もう40年も前から続いているこの音楽やみんなと笑い合ったことや友情を正確にどう感謝したらいいのか、正直言ってよくわからないよ。みんなのことは愛しているし、この先も幸多からんことを祈っています」

なお、バンドはデヴィッドの後任としてリーランド・スカラーが復帰したことを明らかにしていて、次のように発表している。

「ぼくたちの兄弟のデヴィッド・ハンゲイトの才能溢れる演奏と驚異的なプロ根性と明るいユーモアに、大きな愛と感謝を表明するよ。この2年間戻って来てくれて本当にすごい体験になったし、いつまでも大切な思い出にさせてもらうから。ただ、ぼくたちはこれで終わったわけじゃないから。元気でね、兄弟」

なお、来日ツアーは来年3月に仙台、横浜、東京、福岡、広島、大阪、名古屋で公演を予定している。