ノエル・ギャラガー、オアシスとリアム・ギャラガー、さらに90年代を語る

ノエル・ギャラガー、オアシスとリアム・ギャラガー、さらに90年代を語る

現在、夏のフェスティヴァル出演を重ねていて、来週末にはフジロックにも登場するノエル・ギャラガーは、出演したラジオ番組で90年代は素晴らしかったと振り返っている。

無人島で聴きたい曲や本についてアーティストなどが語るBBCの番組『デザート・アイランド・ディスク』に出演したノエルは話がオアシスに及ぶと次のように当時を振り返っている。

「調子がいい時の俺たちはすごいバンドだったからね。俺のコンサートに来てる子の中には当時まだ生まれてもいなかったような子もいてさ、オアシスの曲で泣いたりしてるんだよね。世界中どこに行っても、まだみんなあのバンドが大好きでしようがないんだよ。特に俺だって大好きなんだから」

ただ、バンドの解散の原因となったリアム・ギャラガーとの不仲については次のように解説している。

「つまり、どういう構造になっていたかというと、俺たちがけなし合いをしていないような時こそ、実は暗にお互いに好きだよって認め合ってた時期なんだよ。そういうことなんだ。リアムには確かに世界最強のヴォーカリストだった時期があったし、それはすごいもんだったよ。ただ、俺たちの場合、たまたまどっちもあけすけに相手のことを言う性格だったっていうことでね。で、実際にそういうことになっちゃうと、かなりぎすぎすした泥仕合になったわけだよ」

ただ、子供の頃のリアムとは仲良くやっていたのかという問いには次のように答えている。

「うん。それでもいらっとする存在だったけどね、一緒の部屋で暮らしてたから。でも、自分が10歳で、弟が5歳となると、人生ひとつ分くらいかけ離れてるようなもんだから、リアムの友達と一緒につるむようなことはなかったけど、まあ、仲良くしてたと思うよ。弟と同じバンドをやってるとほかが全部赤の他人という状況では強みにもなるんだけど、でも、時間が経つにつれて、お互いにどうすれば相手がキレるかよくわかってるから、それがバンドのアキレス腱になってきちゃうんだよね。とにかく家族同士で喧嘩とか始めちゃうと、ほかのみんなはそこから席を外すのが普通だから。それで、どんな意見の違いがあったにせよ、音楽のこととか、バンドのこととか、あるいはどんなビデオをやっているのかとか、そういうことでもめちゃうと、『おまえが正しいよ』と仲裁してくれる人が周りにはいないから、問題はいつまで経ってもなんにも解決しないんだよ」

また、薬物については「オアシスのメンバー全員が薬物に手を出してたわけじゃないよ。実際には俺とリアムだけだよ」と明かしていて、「1998年の時点で俺はそれまでの3枚のアルバムがすべて薬をやりながら作ってきたものだったことに気づいたんだ」と薬物から足を洗うきっかけについて語っていて、さらに田舎暮らしを始めてみても薬物をやっていると見知らぬ人物が自宅のキッチンでうろついているようなでたらめなことになるとわかり、きっぱりやめることを決意したという。「俺は意志の力がかなり強いんだよ。俺がこれまでやってきた決断でも一番賢明なもののひとつだったよ」と当時のことを語っている。

さらに自分たちが登場した90年代を次のように語ってみせている。

「みんながどうしても受け入れようとしないのは、90年代って素晴らしかったっていうことなんだよ。よく考えてもみろよ、サッチャーが放り出されてニュー・レイバー(トニー・ブレア元首相が率いていた時代の労働党)が登場したんだからさ。それでもってオアシス、ブラー、パルプみたいなバンドがいつだってチャートのトップ5に入ってたんだぜ。素晴らしい時代だったよ」

なお、ノエルが無人島に持っていきたい8曲は以下の通り。
ザ・セックス・ピストルズ/"プリティ・ヴェイカント"
デヴィッド・ボウイ/"レッツ・ダンス"
ピンク・フロイド/"ノーバディ・ホーム"
ザ・スミス/"ハンド・イン・グローヴ"
ア・ガイ・コールド・ジェラルド/"ヴ―ドゥー・レイ"
U2/"ウィズ・オア・ウィズアウト・ユー"
ザ・ロネッツ/"ビー・マイ・ベイビー"
ザ・ビートルズ/"涙の乗車券"

また、持って行きたい本はジャック・ケルアックの『路上にて』でこれは実は読んだことのある唯一の本だからだとか。
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする