吉井和哉はやはり最高の「ロックスター」なのだ―― ツアーファイナル公演・初日レポ

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2015年7月15日、16日の2日間にわたって、東京国際フォーラムにて行われた、吉井和哉のツアー「YOSHII KAZUYA STARLIGHT TOUR 2015」の最終公演。RO69では、その初日となった2015年7月15日の模様をライヴ写真とレポートでお届けする。

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ニューアルバム『STARLIGHT』のリリースツアーのファイナル、東京国際フォーラム2デイズの1日目。
『STARLIGHT』が、初めて聴いた時思わず立ち上がってしまったくらい、そして「ちょっといったい何があったんですか吉井さん!」と言いたくなるくらいすさまじくよかったので、このツアーも楽しみにしていたのだが、激しく期待以上だった。

僕はソロになってからの吉井和哉に関して、「今回の作品はちょっと……」とか思ったことは、ない。YOSHII LOVINSONとしてリリースした最初の2枚も、吉井和哉になって1枚目の『39108』も、『VOLT』も、『Hummingbird in Forest of Space』も、『The Apples』と『After The Apples』も、好きな曲いっぱいあるし、どれもすばらしいと思っている。いるが、「ああ、俺はやっぱりいつかこれをやってほしかったんだなあ」と、『STARLIGHT』を聴いて気づいた。ハデで激しくてアッパーで、ちょっとだけ歌謡曲入ってる分下世話で、歌詞で言いたいことをストレートに叩きつけるロックンロール。
しかも、絶好調だった頃のTHE YELLOW MONKEYでやっていたことと地続きだけど焼き直しじゃなく、今の吉井和哉にしかできない形にアップデイトされている。まさにこれ。じゃあさっさとそれをやればよかったじゃないか、と言う気にもならない。できるわけがないので。これだけの年月と枚数が必要だった理由が、聴けばよくわかるので。
なお、なぜ今これができたのか、なぜこれまではできなかったのか、などに関しては、ROCKIN’ON JAPANのインタヴュー(2015年5月号)などで、本人の口から語られているので、まだの方はそちらをご参照ください。

というわけで、そのすばらしいアルバムの空気を、そのままライヴで再現してさえくれればそれでよかったのだが、そんなレベルではなかったのだった。吉井、絶好調。これまでよりギターを持つ曲がちょっと少ない印象を受けたが、代わりにハンドマイクでステージを動き回ったりするのかというと、そこまでではない。基本、ステージのまんなかにどしっと陣取って歌いまくるのだが、もう声出る出る、伸びる伸びる、歌詞はクリアに耳に飛び込んでくる、ポーズや目線もいちいちキマりまくる。ほんと死角なし、最初から最後まで全身からロックスターのオーラが放たれまくりだった。

そして、おもしろいのが、バンド全員がそれにひっぱられているのか、どんどんハイテンションになっていったこと。吉田佳史(Dr)がすばらしいドラマーであることなど知っているつもりだったが、あそこまでアグレッシヴにドラムをぶっ叩きまくる彼を観たのは初めてな気がしたし、いつもどっしりとバンドを支える風情のバーニー(日下部正則/G)が、あそこまで攻撃的なギターを弾くのも初めてな気がした。SNIPER(彼のバンド)、高校の頃にライヴ観たことあるんだけど、今日のような感じだったかどうかは憶えていない。が、今日のような感じだったとしてもびっくりしない。とにかく、全員揃って音がどんどん前のめりに、かつ激しくなっていくさま、相当のもんだった。

セットリストは下記のように、『STARLIGHT』は全曲、過去の代表曲もいろいろ、かつTHE YELLOW MONKEYの曲も4曲。どの曲もセットリストの一部としていきいきと輝いていた。イエモンの曲が悪目立ちすることもなかったし、逆に客席に「イエモンの曲だって喜びすぎちゃダメ」みたいな配慮が漂ったりもしなかった。理想的だと思う。ベストだと思う。

余談。アンコールで“FINAL COUNTDOWN”が終わった瞬間。おそらくここでひっこんでダブルアンコール待ち、という段取りだったのではないかと思うが、まだステージからメンバーがはけてないのに「これをもちまして本日の公演は~」と影アナが流れた。
客席みんな、吉井ならではのギャグかなんかだろうと思ったが、メンバーの当惑した表情に、そうではなくて本当にミスなんだ、ということを悟る。吉井、「長いことやってるけどこんなことがあるなんて!」とつっこんで笑いをとったものの、このままステージを去りにくい空気になってしまったので、ステージ上でメンバーやスタッフと話し合った末、「アンコールありがとう!」と急遽“WEEKENDER”をやり、最後に“ボンボヤージ”で感動的にしめくくられた。
ご本人たちは困っただろうけど、こっちは得した気分でした、レアな瞬間に立ち会えて。(兵庫慎司)

●セットリスト

01.STRONGER
02.Hattrick’n
03.ビルマニア
04.I Love You Baby
05.紅くて咲こうとした恋の
06.迷信トゥゲザー
07.人それぞれのマイウェイ
08.TOKYO NORTH SIDE
09.MUDDY WARTER
10.審美眼ブギ
11.Route69
12.MUSIC
13.点描のしくみ
14.Step Up Rock
15.クリア
16.You Can Believe
17.バラ色の日々
18.(Everyboby is)Like a Straight

(encore)
19.BEAUTIFUL
20.VS
21.Love Communication
22.FINAL COUNTDOWN
23.WEEKENDER
24.ボンボヤージ

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