アジカン、ニューALからの新曲連射! 「新たな王道ロック」ここにあり

アジカン、ニューALからの新曲連射! 「新たな王道ロック」ここにあり

ASIAN KUNG-FU GENERATIONが最新シングル『Easter』を携えて行なっていた「ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2015 ~酔杯フォーエバー~」。そのファイナル公演が昨日25日にZepp Tokyoにて開催された。

RO69では新曲も披露された同公演の模様をレポートする。

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「『酔杯』ご来場ありがとうございます。『フォーエバー』――一応、『あぶない刑事』のタイトルをなぞって『リターンズ』とかやってたんだけど、誰も気づいてくれなくて。そしたら今度、最後の映画化でしょ? 吉川晃司がライバル役で。次の『酔杯』では、うちの王子(喜多建介/G・Vo)がシンバルを蹴るんで(笑)」。冒頭から“ソラニン”“アフターダーク”“それでは、また明日”と名曲連打で歓喜のレッドゾーンに叩き込まれた満場のZepp Tokyoが、後藤正文(Vo・G)のMCでさらに熱く沸き返っていく――。

ASIAN KUNG-FU GENERATIONが2004年から開催しているツアー・シリーズ『酔杯』の約5年ぶり開催となる、「ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2015 ~酔杯フォーエバー~」。3月16日の大阪・堂島リバーフォーラム公演と名古屋/札幌/福岡/東京のZepp4会場を巡る全5本のツアーのファイナル、3月25日・Zepp Tokyo公演。約2年ぶりのシングル『Easter』を3月18日にリリースしたばかりということで、開演前から最高潮だったオーディエンスの熱気を、ラフでラウドな「アジカン最新型」があっさりと凌駕して高揚の新次元へと導いていった。

下村亮介(the chef cooks me)をサポート・キーボードに擁した5人編成でライヴに臨んでいたアジカン。伊地知潔(Dr)のシュアなドラミングが力強くビートを牽引する中、ゴッチ/喜多/山田貴洋(B・Vo)のプレイがダイナミックかつダイレクトに観る者の衝動を射抜いていく。この日のZepp Tokyoで鳴り響いていたのはまさに、ロサンゼルスのフー・ファイターズのプライベートスタジオで行ったというアルバム制作を通して、自らのロックの肉体性を最大限に解き放ったアジカンの「今」のモードそのものだった。

特に、フロア激震のキラーアンセム“リライト”から、ロック王道ど真ん中を爆進するような最新シングル曲“Easter / 復活祭”、さらに「5月に新しいアルバムを出します! ツアーも発表になると思いますんで」という告知を挟んで、その次作アルバムからの躍動感に満ちた新曲“Little Lennon / 小さなレノン”“Planet of the Apes / 猿の惑星”を立て続けに炸裂させてバンドの充実ぶりを体現してみせた中盤の流れは、全編クライマックス的な一夜の中でも感激必至の名場面だった。そして、そんな最新モードのままに、高らかなシンガロングを呼び起こした“ブルートレイン”など過去曲も、観客ひとりひとりと分かち合うような開放感と連帯感をもって響かせていたのも印象的だった。

2013年のシングル“今を生きて”、2013年の横浜スタジアム2DAYS公演で披露された“スローダウン”“ローリングストーン”、2014年の『NANO-MUGEN COMPILATION 2014』収録曲“スタンダード”など「『ランドマーク』以降」の楽曲を積極的に盛り込んでいた彼ら。そんな中、「『ファンクラブ』っていう……我々の暗黒期の曲で(笑)。地方を回りながら、楽屋でいっぱい曲を作って、みんなでね」というゴッチの万感の述懐とともに鳴らした“タイトロープ”の音像が、ひときわ雄大な風景を描き出していた。

アンコールでは『Easter』カップリングの喜多ヴォーカル曲“シーサイドスリーピング”から「もう1曲、春の曲を……」と“海岸通り”、さらに“君という花”の晴れやかなサウンドスケープでZepp一面のハイジャンプとシンガロングを巻き起こしたアジカン。「一見の価値のあるツアーにしますので」「ツアー楽しみにしててください。アルバムも、本当にいいものができたんで。自信を持ってお届けしますから」と、来るべきニューアルバムとツアーへ向けての意気込みをライヴの中で繰り返し語っていたゴッチ。日本のロックの在り方を幾度となく更新してきたアジカンの「その先」への期待感が抑え難く高まる、最高のロック・アクトだった。(高橋智樹)

■セットリスト

01.ソラニン
02.アフターダーク
03.それでは、また明日
04.ブルートレイン
05.ブラックアウト
06.イエス
07.マジックディスク
08.リライト
09.Easter / 復活祭
10.Little Lennon / 小さなレノン (※新曲)
11.Planet of the Apes / 猿の惑星 (※新曲)
12.スローダウン
13.さよならロストジェネレイション
14.今を生きて
15.ローリングストーン
16.スタンダード
17.タイトロープ

(encore)
18.シーサイドスリーピング
19.海岸通り
20.君という花
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なお、ASIAN KUNG-FU GENERATIONは7月から10月にかけて全国30ヵ所をまわるロングツアー「ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour2015『Wonder Future』」を開催する。このツアーは、開催前にはリリースされるであろうオリジナル・アルバムに伴って行われるもので、特設ページではチケット先行予約の詳細が発表されている。

「ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour2015『Wonder Future』」特設ページ
http://www.akglive.com/wonderfuture/

ツアーの詳細は以下の通り。

●ツアー情報
「ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour2015『Wonder Future』」
2015年7月5日(日) 埼玉 戸田市文化会館
2015年7月8日(水) 群馬 ベイシア文化ホール
2015年7月11日(土) 栃木 宇都宮市文化会館
2015年7月18日(土) 神奈川 横浜アリーナ
2015年7月22日(水) 北海道 旭川市民文化会館
2015年7月24日(金) 北海道 札幌市民ホール
2015年7月28日(火) 愛媛 松山市民会館・大ホール
2015年7月29日(水) 香川 サンポートホール高松・大ホール
2015年8月24日(月) 神奈川 鎌倉芸術館大ホール
2015年8月25日(火) 神奈川 鎌倉芸術館大ホール
2015年8月29日(土) 石川 本多の森ホール
2015年8月30日(日) 新潟 新潟県民会館
2015年9月2日(水) 埼玉 大宮ソニックシティ 大ホール
2015年9月5日(土) 静岡 アクトシティ浜松
2015年9月6日(日) 静岡 富士市文化会館(ロゼシアター)
2015年9月11日(金) 岩手 大船渡リアスホール
2015年9月13日(日) 福島 いわきアリオス
2015年9月18日(金) 鹿児島 鹿児島市民文化ホール第一
2015年9月20日(日) 福岡 福岡サンパレス ホテル&ホール
2015年9月22日(火) 広島 上野学園ホール
2015年9月23日(水) 岡山 倉敷市民会館
2015年9月25日(金) 兵庫 神戸国際会館 こくさいホール
2015年10月2日(金) 岐阜 長良川国際会議場
2015年10月4日(日) 愛知 名古屋国際会議場センチュリーホール
2015年10月9日(金) 大阪 オリックス劇場
2015年10月10日(土) 大阪 オリックス劇場
2015年10月12日(月) 宮城 仙台サンプラザホール
2015年10月15日(木) 東京 東京国際フォーラム ホールA
2015年10月16日(金) 東京 東京国際フォーラム ホールA
2015年10月24日(土) 沖縄 沖縄市民会館大ホール

席種 / 料金 指定 / ¥5,940 (税込)
※3歳以上チケット必要
※高校生以下対象 学割あり
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