ジョン・レノンが"Paperback Writer"のレコーディングで使ったギターの行方とは

ジョン・レノンが"Paperback Writer"のレコーディングで使ったギターの行方とは

昨年11月にオークションに出品されたものの落札前に出品中止になったザ・ビートルズのジョン・レノンのギターがアメリカの資産家の手に渡っていたことが明らかになっている。

件のギターであるグレッチ6120チェット・アトキンス・モデルは1966年の"ペイパーパック・ライター"のレコーディングでジョンが使ったものとして知られているが、昨年のオークションでは希望落札額の60万ドル(約7290万円)に達しなかったため落札前に出品者のデイヴィッド・バーチがギターを引き上げてしまっていた。なおバーチはジョンの従兄弟で、67年にこのギターをジョンから貰い受けたという。ちなみに"ペイパーパック・ライター"は66年4月13日にアビイ・ロードでレコーディングされていて、その一週間ほど前には"トゥモロー・ネヴァー・ノウズ"、"ガット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ"、"ラヴ・ユー・トゥー"のレコーディングも行われていた。

ギターを手に入れたのはNFLのインディアナポリス・コルツのオーナーとして知られるジム・アーセイで、専属のギター・キュレーターとして雇っているクリス・マッキンニーが代理でこのギター獲得に動き、バーチに接触、このギターを53万ドル(約6440万円)で取得したという。マッキンニーはバーチが「怒りっぽいイギリス紳士だった」とローリング・ストーン誌に語っていて、「15回ほどやりとりをしてようやく関係者全員が53万ドルで納得したんだよ」と語っている。

なお、バーチは先の出品時に、ギターを貰った経緯についてジョンの自宅を訪れた際に手に入れたと明かしていて「余ってるギターをくれないかと訊くだけの厚かましさがぼくにはあったんだよ」と振り返っている。

「自宅スタジオにあった青いフェンダー・ストラトキャスターを狙ってたんだけどね、ジョンは話してる間にこのグレッチはどうだろうと提案してそのままくれたんだよ」
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