ボブ・ディランの新作のレコーディングの様子をエンジニアが語る

ボブ・ディランの新作のレコーディングの様子をエンジニアが語る - ボブ・ディラン『シャドウズ・イン・ザ・ナイト』2月4日(水)発売ボブ・ディラン『シャドウズ・イン・ザ・ナイト』2月4日(水)発売

フランク・シナトラが自身のレパートリーとして有名にしたスタンダード曲のカヴァーという内容で2月4日(水)リリースされる予定のボブ・ディランの新作『シャドウズ・イン・ザ・ナイト』だが、この新作についてレコーディングのエンジニアを務めたアル・シュミットが本当にかけがえのない特別な作品だと語っている。

「このアルバムを聴きながら、泣き出しちゃう人とかいるんだよ。ボブ・ディランがこれまでやってきたどんな作品とも違うんだ」とアルはアルバムについて語っているが、由緒あるスタジオとして名高いキャピトル・スタジオで行われたレコーディングについては次のように振り返っている。

「ボブはスタジオに入ってくるといろいろ見回しながら話し出したんだよ。音響がすごく気に入ったみたいで、『このスタジオは音がすごくいいねえ。俺はどこにいればいいかな?』って言ってきて、ぼくは『今立ってるところで大丈夫ですよ』って伝えたんだ。そこでまずはマイクを、ヴォーカル・マイクをセッティングしてね。それからバンドのセッティングをしたんだ。アコースティック・ギターにダブル・ベース、ドラムはブラシを使って、それとエレクトリック・ギターとスティール・ギターという構成でね。ヘッドホンはなしで、みんなでボブを取り囲む感じでね。ボブがリズム・ギターがよく聴こえないということになったら、ただリズム・ギターにボブの位置を近づけるっていう感じで。すべてライヴだったんだよ。後から音源を調整するとか、いじることはまったくなかったから。すべてが聴ける通りのものだったんだ。それがこのアルバムの魅力のひとつでもあるんだよ」

レコーディングでは23曲録音し、そのうちの10曲をアルバムに使うことになったが、ボブは仕上がった作品を聴き直して「こんなに自分の声がいい感じに聴こえたことはないよ」とアルに伝えたという。
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