パルプ、ブラー他のヒット作を生んだ歴史的スタジオが取り壊され、高級マンションに

パルプ、ブラー他のヒット作を生んだ歴史的スタジオが取り壊され、高級マンションに

1978年にヴァージン・レコードのリチャード・ブランソンによって建てられ、過去数十年に渡り数々のロック・ミュージックの大ヒットアルバムを生みだしたロンドン・シェファーズ・ブッシュのレコーディング・スタジオ、ザ・タウンハウス・スタジオが、750万ポンド(約13億円)で売却され高級マンションとなることがわかった。

このスタジオではブラーの『ザ・グレイト・エスケープ』、コールドプレイの『X&Y』、ザ・ジャムの『セッティング・サンズ』、パルプの『ディファレント・クラス』といったアルバムが録音され、オアシス、ミューズ、ロビー・ウィリアムスやエルトン・ジョン等多くの著名なミュージシャンが本スタジオをレコーディングに使用した。

英国の新聞イヴニング・スタンダード紙によるとスタジオは2008年に閉鎖されて以来空き家となっていたところ、最近アイルランド資本の不動産会社Perpetuum Developmentsが買収。スタジオを部分的に取り壊し、11ユニットの高級アパートにするという。各ユニットは200万ポンド(約3億5千万円)で売りに出される。

ロック・ミュージックの歴史を研究するエイドリアン・ブレイは「我々が誇る歴史的な遺産が少しずつ景色から消えていくのは悲しいことだ。全てのアイコニックなミュージック・ヴェニューが消失していっている。ザ・タウンハウス・スタジオは美しい外観ではなく、お金を稼ぎ出すスタジオとしても既に役目を終えていたが、それでも存在感があった。ロンドン市議会がハマースミス・パレスの売却を少しの躊躇もなく承認したことを考えると、ザ・タウンハウス・スタジオが生き残る余地はなかった」と語っている。ハマースミス・パレスは、ザ・ビートルズやローリング・ストーンズをはじめ数々のライヴが行われた老舗のライヴ会場で、2012年に取り壊されていた。

(c) NME.COM / IPC Media 2014 NME.COM
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