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    アマゾン、世界最大級の音楽サブスクリプション・サービスを米国内で開始

    アマゾン、世界最大級の音楽サブスクリプション・サービスを米国内で開始

    アマゾンでは6月12日から音楽購読サービスをアメリカ国内で開始しているが、ビルボード誌はこのサービスは営業開始と同時に世界でも有数の音楽インタラクティヴ・サービスとなったと伝えている。

    このサービスはアマゾン・プライムの一環として行われているもので、アマゾン・プライムはもともと会員向けの有料特典制度として始まったものだった。制度開始当初、アマゾンでは年会費50ドル(約5100円)と引き換えに2日間すべての注文について送料無料という特典を提供していたが、その後、映画とテレビ番組の視聴サービスを盛り込み、このサービスのために4万タイトルを用意し、さらに50万点の蔵書を誇るオンライン図書館サービスも開始することになった。

    会員料金も79ドルへ(約8060円)と値上げになったが、その後99ドル(約1万100円)への値上げを見据えてアマゾンで探ったのが今回プライム会員特典に新たに加わった音楽購読サービスだったという。立ち上げ時点でアマゾンは数万単位のアーティストの作品100万曲以上を提供しているとのことで、しかも、こうした音源はユーザーのほかの音源ファイルと一緒に端末で扱えるものになっているという。

    サービスでは条件付きダウンロードとストリーミングの両方が提供されていて、条件付ダウンロードでは会員の有効期限が切れると音源が自動的に削除されるものになっているという。また、条件付ではなく、音源を個別に購入して完全にダウンロードする選択もあるとか。

    なお、今回のサービスで特徴的なのはカタログ音源のみを扱っていることだ。また、アマゾンが当初レコード会社との交渉の間で音源使用の一括買い取り方式を打診していて、再生回数や購読者数に応じた印税支払を避けようとしたことも伝えられている。今後レコード会社との間で条件面で紛糾する可能性もあるとビルボード誌は指摘している。

    さらにアマゾンでは今回のサービス開始の影響で、低調が続いているアマゾンでのダウンロード販売も上向くはずだと見込んでいるが、業界筋ではこの見込みについて懐疑的で、その反証としてアップルのアイチューンズ・レディオがアイチューンズの配信増大のためにまったく効果を発しなかったことを指摘しているという。
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