ソ連時代のロシアで発禁になっていたロック・バンドのブラック・リストが発掘される

ソ連時代のロシアで発禁になっていたロック・バンドのブラック・リストが発掘される

1991年のソ連崩壊後、民主化が進んだロシア連邦だが、それまでは思想言論が厳しく取り締まられており、ロックもその対象になっていたことでよく知られている。

民主化以降はロック・コンサートも頻繁に行われるようになったロシアだが、取り締まりが厳しかったソ連時代のロック・バンドのブラック・リストが発掘され、音楽サイトのアップロックスに公開されている。リストは1985年に作成されたもので、共産党の高官に配布されたものだという。

リストには取り締まりの対象となる理由も記されていて、たとえばブラック・サバスは「暴力、宗教的反啓蒙主義」とされている。

ピンク・フロイドは「ソ連の外交政策への妨害工作(アフガニスタン)」となっているが具体的にどの作品が問題となっているのかは明確でない。時期的には『ザ・ウォール』か『ザ・ファイナル・カット』が問題となったものとみられる。トーキング・ヘッズについては「ソビエトによる軍事的危機の神話化」という理由が挙げられている。

また、ドナ・サマーは「エロティシズム」となっているが、これは70年代に大ヒットとなった"愛の誘惑"のエロすぎるヴォーカル・パフォーマンスが問題になったのかもしれない。ティナ・ターナーに関しては発禁の理由がただ「セックス」となっていて意味不明だ。

さらに10ccの「ネオファシズム」という言い掛かりには驚くが、これがフリオ・イグレシアスにも適応されていることにはさらに驚いてしまう。スペインでは75年までファシストと言われたフランコ政権が続いていたので、単にスペイン人ということでそう決めつけられてしまったのかもしれない。

なお、ラモーンズがただ「パンク」というだけで禁止になっているように、パンクだけでも当時は相当に危険視されていたこともよくわかる。その一方で「パンク」で発禁になっているバンドに「Klesh」「Strangers」という名前も見受けられるが、こちらはおそらくクラッシュとストラングラーズの綴り間違えと思われる。

ソ連時代の発禁ロック・バンド・リストはこちらから。
http://uproxx.com/up/2014/06/ussr-banned-music-bands-russia/
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