日本では5月21日にリリースされたコールドプレイの新作『ゴースト・ストーリーズ』だが、コールドプレイはスポティファイでアルバムの全曲をストリーミングに提供するのをやめたことが明らかになっている。
現時点でスポティファイでは『ゴースト・ストーリーズ』の収録曲のうちシングルとなった"Magic"、"Midnight"、"A Sky Full Of Stars"の3曲だけがストリーミング再生できるようになっていて、アルバムのほかの収録曲のタイトルはどれも表示がグレーアウトしてアクセスできなくなっている。アルバムには次のような通告が表示されている。
「このアーティストもしくはその代理人は、このアルバムのスポティファイでの公開を見送っています。現在、こちらから折衝にあたっていて、早く公開されるように努力しています」
同様のメッセージがザ・ブラック・キーズの『ターン・ブルー』やビヨンセの『ビヨンセ』についても掲げられているが、スポティファイの広報はコールドプレイとの事情をザ・ガーディアン紙に次のように説明している。
「コールドプレイはスポティファイやほかのストリーミング・サービスでも『ゴースト・ストーリーズ』を公開するのを見送っています。世界でも最良の音楽ファンが数千万規模でスポティファイを利用しているわけですが、ユーザーのみなさんにこのアルバムが提供できなくなって残念だと考えています」
コールドプレイは前作『マイロ・ザイロト』もリリース4か月目にスポティファイでの公開を中止している。
スポティファイに関しては、その印税率が安すぎて若いアーティストのためにならないとレディオヘッドのトム・ヨークが自身のソロ作品のすべてを昨年引き上げたことで大きな議論を呼ぶことになった。トムやレディオヘッドのコラボレーターでもあるナイジェル・ゴドリッチもトムとスポティファイやストリーミング・サービスを批判していて、自身のユニット、ウルトライスタの音源をスポティファイから引き上げている。
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