Welcome! [Champagne] @ 川崎CLUB CITTA’

Welcome! [Champagne] @ 川崎CLUB CITTA’
スペースシャワーTVにて[Champagne]がVJを務めるレギュラー番組『Welcome! [Champagne]』。その番組初のイベントにして、今年で開局25周年を迎えるスペースシャワーTVのアニバーサリー企画第一弾となるイベント「Welcome! [Champagne]LIVE」が川崎CLUB CITTA’にて開催された。[Champagne]のステージに、過去に番組ゲストとして登場したホリエアツシ(ストレイテナー)/金井政人(BIGMAMA)/志磨遼平(ドレスコーズ)/斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)の4人をゲスト・ヴォーカリストに迎えてセッションする、という趣向で行われた当イベント。この日限りのスペシャルな共演が楽しめただけでなく、4thアルバム『Me No Do Karate.』を引っ提げた全国ツアー「We Don't Learn Anything Tour 2013-2014」も大盛況で進行中の[Champagne]の充実ぶりが窺えた、祝祭ムード溢れるステージだった。

Welcome! [Champagne] @ 川崎CLUB CITTA’
Welcome! [Champagne] @ 川崎CLUB CITTA’
NIKEサポートのもと、Nike+FuelBand SEを用いた企画も催されることが事前アナウンスされていた当イベント。会場に足を踏み入れると、入場時に観客全員に渡されたNike+FuelBand SEのロゴ入りのリストバンド型サイリウムがフロアのあちこちでカラフルな光を放ち、ライヴの開演を今や遅しと待ち受けている。そこに“Burger Queen”のSEに乗って登場した[Champagne]の4人、そのまま生で“Burger Queen”を演奏すると、「Welcome! [Champagne]へようこそ! 最高の夜にしようぜ!!」という川上洋平(Vo&G)の第一声から“Kick & Spin”へ。天高く噴き上がる硬質なアンサンブルとファルセット・ヴォイスが、フロアを熱狂の頂きへと瞬く間に導いていく。そして、早くも1人目のゲスト・ホリエアツシが登場。大きなサングラスをかけロックスター・オーラをプンプンさせたホリエとのツイン・ヴォーカルで“Rocknrolla!”を披露する。独特の艶と深みを帯びたホリエの歌声と、ピンと張りつめた川上の高音ヴォーカルとの掛け合いが素晴らしい。その後はメンバー4人のみで“Stimulator”、[Champagne]のライヴではお馴染みのサポート・キーボーディスト=ROSE(THE LED SNAIL / OF-5)を加えた5人体制で“Waitress, Waitress!”を投下。巨大なミラーボールが煌びやかな閃光を放つ中、壮絶なダンス天国と化したフロアのテンションは加熱の一途を辿っていく。

Welcome! [Champagne] @ 川崎CLUB CITTA’
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「一発目からあんな豪華なゲストでしたが、いかがでしたか? まだまだ出てくるんで楽しみにしていて下さい」というMCに続いて、2人目のゲスト・志磨遼平が登場。「あけおめ。今年一発目のライヴです」とマイペースに挨拶する志磨のヴォーカルで歌い出されたのは、Primal Screamの“Country Girl”。極彩色のアンサンブルと志磨のソウルフルな歌声で軽快なハンドクラップを誘うと、両手を上げてステージを後にした志磨と入れ替わるように、ギターを抱えた斎藤宏介がオン・ステージ。Maroon 5の“Sunday Morning”を斎藤と川上の伸びやかなヴォーカル・リレーで歌い上げ、ねっとりとファンキーなリズムとともに甘美な色気を振りまいていく。そして最後のゲストとしてステージに招かれたのは、彼らのレーベルメイトでもある金井政人。なんと事前に発表されていなかったストリングスの東出真緒も参加して、BIGMAMAの“春は風のように”を披露する。曲に入る前、「このイベントに招かれたとき、日本を代表する色男にラヴソングを歌わせたいと思ってこの曲をリクエストしました」と告げていた金井。その言葉通り、ストリングスを交えた優美なアンサンブル上で金井とともにコーラスワークを繰り広げる川上は、自らの曲で聴かせるルードで熱っぽいヴォーカルとはまた違う、柔らかで豊潤な歌声を響かせていた。

次々と豪華ゲストが現れる目くるめくステージを一旦終えて、“Kill Me If You Can”“Cat2”の2曲はメンバー4人のみでプレイ。ここでは白井眞輝(G)の鋭利なギターフレーズ、磯部寛之(B)のうねりまくるベースライン、庄村聡泰(Dr)の爆発するビート、川上の憂いを帯びたヴォーカルがスリリングにせめぎ合う、焦燥感に満ちたグランジ・パンクがこれでもかと炸裂する。そして志磨を交えてのPrimal Screamのカヴァー“Accelerator”でレッドゾーンに突入すると、思い余った志磨がフロアにダイブ! クライマックスのような興奮が押し寄せたのは言うまでもないのだが、その後、「次の曲は[Champagne]からのプレゼント。本邦初披露です」と演奏された、12月25日にリリースされたばかりのシングル“Oblivion”が良かった。先ほどまでの狂騒感を洗い流すように、伸びやかに飛翔していくメジャー・コードのアンサンブル。高らかな歌声もロマンチックな色彩を帯びていて、会場いっぱいに眩い光を届けていく。その後は金井を招いての“City”、斉藤を招いての“You’re So Sweet & I Love You”でさらなるダイナミックな輝きを生み出して、「最後はお前らとコラボさせてください!」という川上のシャウトから“Starrrrrrr”へ。《彷徨って 途方に暮れたって/また明日には 新しい方角へ》の大合唱が盛大に響きわたり、オーディエンスとの息の合ったコンビネーションを見せつけたところで本編終了。

Welcome! [Champagne] @ 川崎CLUB CITTA’
アンコールでは、ライヴ中にメンバー4人が装着していた、あらゆる動きの活動量をカウントするNike+FuelBand SEの話題に。もっとも活動量が多いと思われる聡泰の数値を確認すると「5860」というわけで、「じゃあ次の曲で5990を目指そう」と“Run Away”を披露する。……が、曲終わりの数値は「5984」。惜しい。罰ゲームとして渾身のドラムソロで残りの6ポイントを稼ぎ、アコギを手に登場したホリエアツシとともにレディオヘッドの “High & Dry”のカヴァーをしっとりとプレイ。最後は“Forever Young”のエヴァー・グリーンなサウンドをメンバー4人のみで高らかに響かせて、感動的なラストを迎えた。

終演後には出演者全員での記念撮影も行われ、終始ピースフルなムードに包まれた2時間。アンコール途中では、「(先輩バンドなどの)縦のつながりでデビューのチャンスを掴むバンドが多い中、[Champagne]はデモテープでデビューして。他のバンドとのつながりが全然なくて。やっとこういうイベントで皆と仲良くなれたと思うと、すごく嬉しいです」という川上の感慨深い話があった。己の曲だけでなく洋楽バンドのカヴァーもふんだんに披露することで、出演者たちの音楽的ルーツの隠れた共通性を覗き見ることができた点も、興味深かったと思う。なによりイベントのオーガナイザーとして、シーンを引っ張るバンドの急先鋒として、頼もしい姿を見せてくれた[Champagne]の4人が眩しい。3月28日にはバンド初の武道館公演、4月からは全国のZeppを巡る「We Don't Learn Anything Tour 2013-2014」追加公演も開催。2014年も[Champagne]の快進撃は止まらない。(齋藤美穂)

セットリスト
1. Burger Queen
2. Kick & Spin
3. Rocknrolla! feat. ホリエアツシ(ストレイテナー)
4. Stimulator
5. Waitress, Waitress!
6. Country Girl feat. 志磨遼平(ドレスコーズ)
7. Sunday Morning feat. 斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)
8. 春は風のように feat. 金井政人&東出真緒(BIGMAMA)
9. Kill Me If You Can
10. Cat2
11. Accelerator feat. 志磨遼平(ドレスコーズ)
12. Oblivion
13. City feat. 金井政人(BIGMAMA)
14. You’re So Sweet & I Love You feat. 斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)
15. Starrrrrrr
アンコール
16. Run Away
17. High & Dry feat. ホリエアツシ(ストレイテナー)
18. Forever Young
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