難波章浩-AKIHIRO NAMBA- @ 渋谷CLUB QUATTRO

難波章浩-AKIHIRO NAMBA- @ 渋谷CLUB QUATTRO
難波章浩-AKIHIRO NAMBA- @ 渋谷CLUB QUATTRO
難波章浩-AKIHIRO NAMBA- @ 渋谷CLUB QUATTRO - pics by terumi fukanopics by terumi fukano
「遂に、ナンバがパンク・ロックを全面解禁!!」と大きな反響と歓喜を呼び起こしている2ndアルバム『PUNK ROCK THROUGH THE NIGHT』。そのリリース・ツアーが去る2月20日の仙台パークスクエアからスタートし、今夜の渋谷CLUB QUATTROは7カ所目にして迎えたレコ発ファイナルだ。ツアー初日の仙台公演もサポートしたlocofrankがトップバッターとして登場。3人はオープニングの“Grab again”から一体感と疾走感バツグンのメロディックで加速! ペース配分など一切度外視して飛ばしまくる、熱血的とも言えるステージは相変わらずすこぶる痛快で、勢いクアトロの熱気を急上昇させる(フロアには途切れることのないヘッド・サーサーが勃発!)。「いやぁ、待ってたよ、この日を! 16~17(歳)の時、もう寝ても覚めてもハイ・スタンダードよ。俺らにとってはデカいよ。デカすぎて苦しんだこともありましたけど、人の“無限の力”というものを教えてもらいました。それに負けず、何ならそれに対抗するように俺らもやっていくから」(木下正行/B&Vo)と終始野心をムキ出しにして疾走。その言葉通り、未だシーンに絶大なる影響を及ぼし続ける先人に最大限のリスペクトと、自己証明と言うべき全霊のメロディックを真っ向からぶつけたlocofrankだった。

続いては、おなじみのカラフル・アフロ&ハイ・テンションでthe telephonesが登場! 「ハロー! ウィー・アー・ザ・テレフォンズ!! シブヤ―――!!!」と石毛の天を突くようなシャウトから“Urban Disco”に雪崩れ込み、クアトロのムードを瞬く間に一変。続く“D.A.N.C.E to the telephones!!!”でも、「カモン・シブヤ! 踊れ――!! イヤ―――ッ!!!」と過剰にシャウト。キーボードのノブはエキセントリックなダンスを踊り(クアトロ中が釘付け!笑)、時にカウベルを叩き鳴らして慌ただしくステージを駆け回る。って、字面だけ追うとただテンション任せのパフォーマンスに思われるかもしれないが、否。どれだけアッパーに暴れようとも、サウンドの軸はビシッと保たれていて(中でもリズム隊のコンビネーションと安定感はピカイチ!)、聴覚/視覚のダブル・パンクでライブ・バンドとしての力量をこれでもかと見せつけるのだった。「10代の頃からヒーローだった難波さんとライブができて嬉しかったです! 僕らの世代のバンドもよろしく!!」と最後に石毛が思いを届けてバンドはステージを後にした。

時刻は20時45分、いよいよナンバ出陣の時間だ。RadiotsのYOSHIYAやPUNK ROCK DJ・HIKARUら盟友たちも見守るなか、“Jump Around”のSEにのってメンバーがオン・ステージ(今回はナンバ(B&Vo)を筆頭に、K5(G)、Akila(G)、そして金髪のドラマー・SAMBUという布陣)。「今日は楽しんでいこうゼ! 難波章浩、行きます!!」とナンバが呼びかけて“MY WAY”からキック・オフすれば、フロアは盛大なコーラスとモッシュ&ダイブで熱烈にリアクト! <オレはオレの道を歩んできた これからもオレの道をゆ歩く おまえもおまえの道を歩くんだ 今やりたいことをやればいい(和訳)>という、ナンバが身を持って掴んだメッセージが実に説得力を持って響く。続く“JUMP JUMP JUMP!!!”では文字通りクアトロを丸ごとジャンプ・アップさせ、「靴、飛んできたぜ! 誰か裸足のヤツがいるわけだ(笑)」とナンバもゴキゲンにMC。さらに、「OK! 行くぜパンク・ロッカーズ!」とアルバムのタイトル・トラック“PUNK ROCK THROUGH THE NIGHT”、続けて「人生、諦めんな!」と“DON'T GIVE UP ON YOUR LIFE”へと繋ぎ、一朝一夕では到底鳴らせない類の、タイトかつ快活なアンサンブルで疾走。昨年のフジ・ロックやラッシュボールでのステージよりも格段にビルド・アップされた印象だ。

中盤には、「もっと輝いちゃおうゼ!」と“STAY GOLD”投下でクアトロ大合唱&大爆発!(突如演奏をストップして、「みんなチョー輝いてるから! ゼッテー忘れんなよ!!」と語りかける粋なアレンジメント!)。さらに「ヤバイせ! 新しい人生、行こうぜ! 歌えるヤツ来いよ!!」と呼びかけて“NEW LIFE”へ! 立て続けのハイスタ・ナンバーで目も眩むような熱狂を立ち上げた。本編ラストには「ツアー回ってきて、すげぇマジでどこもイイ感じで。ホンットに最高のツアーでした! まだまだ終わらないんだけどね。旅は始まったばっかだから、マジで。“MY WAY”で歌ったように、マジやってくから。いつでも“NEW LIFE”だからマジで! もうマジしか言ってねーけど(笑)、マジだからヨロシク!!!」と興奮気味に決意を表明、そして“GET YOUR WING”→“未来へ~It's your future~”と烈火のごとく畳み掛けてクアトロを最高潮へと導いた。

「マジでありがとう! みんなマジでヤバくってさ、また青春はじまっちゃったって感じです」と、アンコールで登場したナンバは対バンしたバンド、関わったスタッフ一人ひとりの名を挙げて感謝を届け、「一個だけあってさ……」と、おもむろに聞き逃せないアナウンスが――「『AIR JAM』って知ってる? 2000年にやったんだけど、今年の9月に横浜スタジアムで(場内に轟く驚喜の声!)、あの熱狂をもう一回呼び起こしたくてさ! すげぇバンド集まってっから、近々発表っすからマジで! 『AIR JAM』規模の、とんでもないもの作るからヨロシク!!」。俄然アガり狂うクアトロに “WAITING FOR YOU”、“TAKE ME HOME, COUNTRY ROADS”と今一度力強い歌声を響かせ、“California Dreamin'”、そして「俺は帰ってきたゼ!」と“TURNING BACK”のハイスタ・ナンバー2連発で文字通りクアトロを絶頂へ! それでも鳴り止まない歓声に応えて、「太陽が好きなのよ。毎日夕陽って沈むんだけど、毎日違った色しててさ……そういう歌ね!」と、ひとりレスポール・ギターを抱えて“Brand New Sunset”を弾き語り、充実のツアーを締め括ったナンバ。何しろこのバンドから放たれる、世界からネガティブなムードを一掃するようなエネルギーが強烈で、僕はただただ圧倒されてしまった。メガ・サイズの元気玉を分け与えてくれるナンバのステージ、ぜひ一度体感すべし!(奥村明裕)

SET LIST
01.MY WAY
02.JUMP JUMP JUMP!!!
03.STARTING OVER
04.PUNK ROCK THROUGH THE NIGHT
05.DON'T GIVE UP ON YOUR LIFE
06.ONE STEP INTO FREEDOM
07.Hawaiian Roller Coaster Ride
08.輝く日々
09.STAY GOLD
10.NEW LIFE
11.GET YOUR WING
12.未来へ~It's your future~
ENCORE.01
13.WAITING FOR YOU
14.TAKE ME HOME, COUNTRY ROADS
15.California Dreamin'
16.TURNING BACK
ENCORE.02
17.Brand New Sunset
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする