ライブレポート

2010.01.09 エレファントカシマシ @ 渋谷C.C.Lemonホール

新春の東京・大阪ライブ、渋谷C.C.Lemonホール(渋谷公会堂)2デイズの2日目。大阪は11日なので、ネタバレになるので、曲目・曲順等は書きませんが、山崎洋一郎のブログを見た感じだと、おんなじメニューで2日やったのではなく、全然違うセットリストだったのではないか、という気が、なんとなくします。違ったらすみません。

ここ最近の作品からの曲たち、いっぱいやっていたけど、そしてそれらをこうしてライブで聴くたびに思うけど、どの曲も本当にいい。
ただ、ここ1、2年の、このエレカシの楽曲の絶好調ぶりに向き合うと、『ココロに花を』から『明日へ向かって走れ』あたりの、あの時期の絶好調さをつい思い出すが、よく聴くと、微妙に違う気がする。
もうロックとかの域を超えた、ほとんど「唱歌」レベルみたいな、「ニッポンのスタンダード」とか呼びたくなるような、強く美しいメロディと、骨太でシンプル極まりないロックンロールな感じの、サウンド・プロダクト、その二者が自然に重なり合っている感じ。前述の時期は、もうちょっと日本のポップ・ミュージックの範疇に近い感じの楽曲だったと思う。つまり、一周して元に戻ったのではなく、さらに独自な方向へ踏み出しているのが今のエレファントカシマシの楽曲だ、ということなのだと思う。

そんな楽曲たちと、蔦谷好位置(キーボード)とヒラマミキオ(ギター)が加わった最強ラインナップを、宮本浩次という稀代の天才ボーカリストが乗りこなすと、こんなにとんでもないことになる。というライブだった。それなりに長いことエレファントカシマシのライブを観ているつもりだけど、こんな絶好調なライブでの宮本、観たことあったっけ。と思うほどだった。すんごい勢いとテンションと破壊力。以前は、演奏が自分の思うとおりにならなかったりして、その破壊力がメンバーに向かったりしていた時期もあったけど、今はそういうストレスもなく、すべての力が歌とパフォーマンスに、まっすぐに注ぎ込まれている。

そういえば、MCもほとんどないに等しいくらい、少なかった。いっぱいしゃべっていた時期が嘘のよう。今は、いちいち言葉で説明する必要を感じていない、つまりそれだけ今の自分たちに自信を持っている、ということの表れではないかと思った。
これもネタバレになるので詳しくは書けないけど、ホールでのライブにもかかわらず、ステージセットも照明も、まるでライブハウスみたいなシンプルな方向でまとめられていた。これも、これ、スタッフと本人たちが「凝ったものはいらない、今のこの絶好調なエレファントカシマシをそのまんま見せつけるのが一番いい」と、判断したからだと思う。

「かっこいいぞ、ミヤジー!!」
1曲目が終わったところで、男の野太い声で、そんな声援がとんだ。それをきいて、超満員の客席みんな、ちょっと笑った。なんか、ふわっとした笑いだった。「そのまんますぎ」っていうツッコミと、「でもまあ、他に言いようがないよなあ」という共感が入り混じった感じだったんだと思う。僕もそうだったし。(兵庫慎司)


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