斉藤和義 @ 戸田市文化会館

斉藤和義 @ 戸田市文化会館
斉藤和義 @ 戸田市文化会館
9月16日にリリースされたニュー・アルバム『月が昇れば』の、実に半年に及ぶリリース・ツアーの1本目、戸田市文化会館2デイズの1日目。
なので、曲目・演出など、ネタばれにつながることは書けませんが、どういうライブだと私が感じたかを大きく言うと、3つある。

まずひとつめは、アルバム・タイトルにリンクして、「月」が、全体の演出や構成のモチーフになっているライブだ、ということ。これは、詳しく書けば書くほど、これから観る人はがっかりする一方なのでやめときますね。

二つめは、初日なのに、それっぽいぎこちなさや不慣れさや固さがほとんどない、初々しくないこと極まりない、やたら堂々としたライブだったということ。元々優れたミュージシャンの集まったバンドだし、このメンツになってもう結構経つし、あと最初のMCで「練習だけは、1000本ノックのようにやってきたんで」と本人が言っていたので、そのへんが原因だと思う。
ただ、それだけのものを見せるのにはどれくらいの体力が必要か、ということまでは計算していなかったようで、アンコールのMCで、「初日なんで、本番を初めてやったんですけど……なかなか、体力が、いりますね。半年後には、曲数、半分くらいになってるかも。今日はラッキーでしたね」とおっしゃっていました。
わりと最近、どっかで同じようなMCをきいたなあ。思い出した。2月27日横須賀芸術劇場、ユニコーンの実質的なツアー1本目だった、招待制シークレット・ライブの時の、民生のMCだ。斉藤和義は、民生&EBIの1つ下、阿部Bの1コ上。長いホール・ツアーをやるこの世代のミュージシャンは、体力をうまいこと鑑みてメニューを組む、ということが不得手なのかもしれません。

そして三つめ。これ、僕だけの印象かもしれないが、なんだかロックンロールでパンクなライブだった。別にがらっとアレンジを変えたりしたわけじゃないが、あと静かな曲もいっぱいやったが、全体にそういうシャープなイメージだった。
今のこの、ボーカル&ギター斉藤和義・ギターキセル辻村兄・ベース初恋の嵐隅倉・ドラム100s玉田豊夢・鍵盤エマーソン北村(元ミュート・ビート、元じゃがたら、その他いっぱい)というメンツになる前、斉藤・隅倉・元くるりもっくんの3人きりだった頃のライブや、もっと前の斉藤・伊藤広規・小田原豊の3人だった頃のライブ、つまりもっとソリッドでシンプルな編成のライブも観ているんだけど、それよりもハード・アタックな感じを受けました。
単にキーの高い曲が多いとか、そういう理由かもしれないけど、今のモードを表しているのかもしれないとも思った。で、その攻撃的な感じが、なんだかとてもよかった。そういえば、「東洋一ふにゃふにゃ」なことで有名な、腹に力が入っていないことおびただしい、言葉本来の意味と正反対な感じで発せられる、あの「いぇ~い」も、今日はいつもよりも力がこもっていた、ような気もした。いいツアーになると思う。

おまけ。これもMCから。昨日はここ戸田でゲネプロ(通しリハ)で、そのまま泊まりだったそうです。ホテルにペイチャンネルがなくてがっかりしたけど、パソコンによいエロサイトをキープしているので、そっちでことなきを得たそうです。「Redtube」というサイトがあって、それがとてもよいそうです。お客さんにも薦めておられました。薦められても。と思いました。(兵庫慎司)
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