Perfume@日本武道館

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デビュー10周年となる9月21日より、10日間にわたるアニバーサリーイベント「Perfume Anniversary 10days 2015 PPPPPPPPPP」を敢行したPerfume。その5〜10日目には「LIVE 3:5:6:9」が行われた。以下では、9月27日・日本武道館公演2日目の模様をレポート。ファン感謝祭的な側面を持ちつつも、「今」のPerfumeの魅力で会場を華麗に圧倒してみせるようなステージだった。

Perfume@日本武道館 - pic by 柴田恵理pic by 柴田恵理
開演前から手拍子とメンバーの名前を呼ぶ声が止まない熱狂のなか、アリーナ中央に設置された円形ステージに登場したあ〜ちゃん、のっち、かしゆか。1曲目は”FAKE IT”だ。円形ステージでライヴをするのは2010年の初のドーム公演以来とのことで、かしゆかが「(後ろからも)見られていると思うとお辞儀もしづらいよ〜」と照れ笑いする場面もあったが、360°どの角度から見ても隙のないパフォーマンスはさすがとしか言いようがない。パンプスのヒールがステージに引っ掛かってしまうというトラブルがあったものの、「みんなの気持ちでグッと抜けまして喝入りました!」と笑うあ〜ちゃん、その天真爛漫っぷりが頼もしい。

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5〜9曲目は「3:5:6:9コーナー」。公演タイトルの「3:5:6:9」が「すごろく」の語呂合わせということで、メンバーや選ばれた観客が曲目の入ったサイコロを振ってセットリストを決定した。特に大きな盛り上がりを見せたのは、ぱふゅ〜む名義でリリースしたインディーズ期の曲“彼氏募集中”。この9曲目、あ〜ちゃんがサイコロを振り最初は“レーザービーム”が選ばれたのだが、5曲目に既に披露されていたこともあり、会場から熱烈な「もう1回!」コールが。そして振り直したところ「★」(好きな曲を選べる)が出たため、あ〜ちゃんは“彼氏募集中”を選択。今となってはライヴでなかなか披露されなくなったこの曲の登場が選ばれ、会場は大歓喜。ディスプレイに表示された指示書曰く「飛び抜けた若さが必要」なほど初々しい曲を、とびきりキュートにパフォーマンスする姿はとても新鮮だ。

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いつもの広島弁で和気あいあいと話しながら進めた「3:5:6:9コーナー」でのアットホームな雰囲気は“GAME”で一変。ステージを囲む紗幕上の映像は3人の動きとシンクロし、舞台装置が3人の身体を上へ下へと運んでいく。360°どころか、アリーナ席/スタンド1階/スタンド2階のどこから見ても圧倒的なクオリティを誇るパフォーマンス。スタッフも含めたチームPerfumeの、ストイックに「最高」を更新し続けていく姿勢はやはりとんでもない。おなじみ「P.T.A.」のコーナーのあと、“ワンルーム・ディスコ”チョコレイト・ディスコ(ASIA ver)”というパーティーチューンを経て、本編ラストは“Puppy love”。ステージに釘付けになりながらもガンガン踊りまくる観客の姿が強く印象に残った。

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アンコールを求める声に応えて再登場した3人。「本当に素晴らしいお客さんだなと思いました。みなさんのおかげで今日1日楽しかったです!」(かしゆか)、「私たちを祝おうっていう気持ちが一人ひとりから感じられてずっと感動してました」(のっち)と、観客への感謝の言葉が続くなか、下積み時代を振り返るのはあ〜ちゃんだ。広島の街頭ビジョンで30分に1度自分たちの映像が流れるタイミングに合わせてビラ配りをしたこと。インストアイベントには観客が2人しかいなかったこと。ビラ配りをしたわけではないのに今はこんなにもたくさんの人がPerfumeを求めてくれているのだということ。瞳を潤ませながら「こんなにたくさんの気持ちを私たちに注いでくださってありがとうございます」とその想いを伝えたのだった。そしてアンコールで披露されたのは10月31日より公開のドキュメンタリー映画「WE ARE Perfume - WORLD TOUR 3rd DOCUMENT」の主題歌“STAR TRAIN”。Perfumeの「これまで」の結晶でありつつも「これから」も走り続けるんだという決意が詰まったこの曲。ステージを囲む 紗幕に10年間のあらゆる場面が投影されるなか、向かい合って歌う3人が上空へと運ばれていく光景はあまりにも輝かしかった。最後は3人が客席にマイクを向け、大合唱で幕を閉じる。「たくさんの人に支えられて素敵なファンの方たちに力をいただきながら10年経つことができました。求めてくれる人がいる限りこれからも活動を続けます」「“彼氏募集中”の頃みたいにキャピキャピはできないけど、成長した今のPerfumeを見せることはできると思います。これからも期待してください!」——終演後、円形ステージをぐるりと回って、 スタンド最上部にも近い距離にいる観客にもしっかり視線を向けながら何度も手を振る3人。たくさんの愛情に満ち溢れた、最高のステージだった。(蜂須賀ちなみ)

●セットリスト

01. Opening 〜 FAKE IT
02. NIGHT FLIGHT
03. コンピューターシティ
04. Pick Me Up

(3:5:6:9コーナー)
05. レーザービーム
06. 未来のミュージアム
07. Twinkle Snow Powdery Snow
08. 1mm
09. 彼氏募集中

10. GAME
11. STORY
12. Party Maker
13. Dream Fighter
「P.T.A.」のコーナー
14. ワンルーム・ディスコ
15. チョコレイト・ディスコ
16. Puppy love
(encore)
17. STAR TRAIN
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