グッドモーニングアメリカ@八王子オリンパスホール

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11月に日本武道館公演を控えたグッドモーニングアメリカ。バンド結成の地・八王子にて初のホールワンマン=「挑戦 㐧六夜~ROAD TO BUDOKAN~」を開催した。駅には巨大幕、西放射線ユーロード(最新曲“コピペ”MV撮影地)には90以上のフラッグ、と街をあげて盛り上がる八王子。商店街の「都まんじゅう」ではバンド名が刻印された限定まんじゅうを求めてファンが行列を作っていた。

グッドモーニングアメリカ@八王子オリンパスホール
グッドモーニングアメリカ@八王子オリンパスホール
ライヴ冒頭を飾るのは「前に進みたくて でも進めなくて/必死にもがいていた」「4人だけで生きていた世界も今は4人だけじゃない」「きみと一所懸命生きている/透き通るような空の下で同じように生きている」と語るムービー。金廣真悟(Vo・G)の弾き語りでの歌い出しを経て、幕落ちと同時に4人の音が溢れ出す――たなしん(B・Cho)がコスプレ姿で登場することのないオープニングが新鮮だ。早々に実感したのはホールが似合うバンドだということ。抑揚のあるサウンドはホール特有の響きを味方にしているし、各々の音と歌に芯があるからどれだけ響いてもぼやけることはない。「どうでしょう、我々のホールライヴは」という金廣の言葉に大きな拍手が起こった。渡邊幸一(G・Cho)は「(八王子への恩は)返しても返しきれないけど、こうして凱旋ライヴができたこと、感謝しています!」と語り、初めて買った短パン&サングラス着用のたなしんは勢いよくステージからジャンプ! 恒例の「ファイヤー!」コールから、火炎上がる“キャッチアンドリリース”へ繋げた。2人に比べて口数は少なくとも、全身で振りかぶるペギ(Dr・Cho)の打撃には熱い感情が迸る。

グッドモーニングアメリカ@八王子オリンパスホール
グッドモーニングアメリカ@八王子オリンパスホール
「挑戦」という名前は2009年の自主企画名に由来しているが、この日は文字通り普段と異なる試みも。その一つはインディーズ最後のシングルとして枚数限定でリリースした『餞の詩』の“あなたの傍に猛ダッシュで”“雨の日”“餞の詩”(通称:恋愛三部作)を通して演奏することだ。それは確かに新たな挑戦だが、この曲順と物語を生み出したのはリリース当時の彼らだ。これまでの歩みやバンドの土台があるからこその挑戦は、まるで過去・現在・未来を一本に繋ぐための行為に見えた。数年前のライヴを放映した直後の“境界を越えて”も同様。「お客さんが1~2人しかいなかった」当時でも、大勢の観客がその歌を合唱する今でも、彼らの姿勢は一緒だ。

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「正しいか間違っているかも分からなくて、それでも前に進みたいともがいていました。前と違うのはこうやって目の前のみんなが、今日来られなかった全国の人たちが応援してくれていることです。4人だけじゃなくて、みんなの力のおかげでここに立てています。本当にありがとうございます」(金廣)。6年前にも演ったという“花”を一際柔らかく響かせたあと、“イチ、ニッ、サンでジャンプ”で本編終了。アンコールでは、金廣がハンドマイクを高く掲げるとジャンプ&大合唱が発生した“STAY WITH ME”を経て、「こういう場所で最後に演るのをイメージして作った曲です。もっとデカいステージを目指していくので一緒に上っていきましょう」(金廣)と“喝采”へ。眩い照明の下で歌われるのは、躓いても何度も立ち上がる強さ。全て乗り越えた先にある未来の輝き。例え平坦ではなくとも、信じた道をあなたと突き進もうという意志。本編が「これまで踏みしめてきた道」が表れたものだとすれば、アンコールは「これから歩んでいく道」を自ら照らし出すものだった。

数日後にはTOTALFATとのツーマン、夏には対バンツアーも待ち構えるグドモ。武道館公演=「挑戦 㐧七夜」への道は、まだまだ続く。(蜂須賀ちなみ)

■セットリスト
01.そして今宵は語り合おう
02.輝く方へ
03.拝啓、ツラツストラ
04.コピペ
05.何とかなるでしょう
06.届いたらいいのに
07.キャッチアンドリリース
08.空ばかり見ていた
09.南風と太陽
10.あなたの傍に猛ダッシュで
11.雨の日
12.餞の詩
13.境界を越えて
14.inトーキョーシティ
15.あなたに逢えて
16.花
17.未来へのスパイラル
18.イチ,ニッ、サンでジャンプ
(encore)
19.STAY WITH ME
20.喝采
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