SEKAI NO OWARI Free Live for Tree at Tokyo@代々木公園 イベント広場 野外ステージ

SEKAI NO OWARI Free Live for Tree at Tokyo@代々木公園 イベント広場 野外ステージ
1月17日14時。時折肌を刺すような冷たい風が吹く中、代々木公園・野外ステージには、ぎっしりとオーディエンスが詰めかけた。この日の0時、突如発表されたSEKAI NO OWARIのフリーライブを目撃するためだ。 デビューから彼らを追いかけてきたコアなファン、“RPG”でセカオワの存在を知った中高生、そして紅白歌合戦に出た4人に魅せられ、この日初めて生の姿を目に焼き付けようと足を運んだ親子連れまで、セカオワの登場を今か今かと待つ、黒山の人だかり。時間が経つにつれ、その期待は 膨らんでいく。

メンバーが会場に到着したのは、開演30分前の14時半。既にセットアップした姿で楽屋に現れた4人、今日の衣装は黒でまとめたシックなスタイルだ。早速メンバーに声をかけるとNakajinからは「あ、またいる(笑)」と突っ込まれる。実は前日の「ミュージックステーション」の収録にもお邪魔していて、彼らに会うのは半日ぶり。屈伸して体をほぐしながら「人前でのライブ、結構久しぶりだなあ」と呟くNakajin。ライブそのものは昨年11月に横浜アリーナで行われた「ミュージックドラゴン LIVE 2014」以来、しかも野外ということであれば、それこそ10月の「TOKYO FANTASY」以来だ。Nakajinの隣で「いやあ、緊張するなあー」と言ってレッドブルを飲み干すのはDJ LOVE。なぜか「瞑想する!」と宣言し、いびきをかきながら、寝たふりをして場を和ませるLOVE、さすがである。 廊下にあるストーブの前で暖を取っていたのはSaori。軽く立ち話をしていると、そこにFukaseが現れて「Saoriちゃん、(楽屋の)中のほうが暖かいよ」と優しい言葉をかけてくる。なんともセカオワらしい時間がこうして流れていくのだ。

SEKAI NO OWARI Free Live for Tree at Tokyo@代々木公園 イベント広場 野外ステージ
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そして定刻の15時。荘厳な鐘の音から始まるあのイントロが流れると、1万人の観衆からは大きな歓声が起こる。オープニングは“炎と森のカーニバル”だ。メンバー4人がステージに姿を現すとその歓声は倍増しになり、サングラスをかけたFukaseの「待たせたな!」の一言で、今日のフリーライブが幕を開ける。凍えるような寒さがどこかへと吹き飛んでしまう瞬間だ。続けてセットリストは畳み掛けるように、“スノーマジックファンタジー”へと突入。サビでは会場のあちこちからシンガロングが起こり、さながらいつものワンマンのような空気が広がって行く。そして気がつけば後方の沿道まで人だかりが。どこであろうと、やっぱりセカオワはセカオワだ。

Nakajin「どうも、こんにちは。SEKAI NO OWARIです! こんなにたくさん集まってくれてありがとう!」
Fukase「寒かったでしょ?」
Nakajin「Fukaseさんも最近、体調がね?」
Fukase「そう。最近まで39度の熱がありまして」
Nakajin「僕もね、昨日『ミュージックステーション』に出たんですけど、点滴打ってたんですよ。ウイルス性胃腸にかかってしまい。今日は大丈夫なんですけどね。皆さんは元気ですか?」

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こんな やり取りの後、「次はアルバム『Tree』にしか入っていない曲をやります」というNakajinのMCに続けて始まったのは、“マーメイドラプソディー”。おそらくライブでは初披露と思われるナンバーで、メインボーカルをFukaseとNakajinが交互にとる新しいタイプのセカオワ楽曲。どこか水族館を連想させる多彩な音色をバックに、彼ららしいポップなメロディが炸裂するのだ。

続いてMCを担当するのはSaori。「アルバムを出しまして、私も何曲か作詞をしたんですけど、次は私とFukaseのふたりで作詞をした曲です。何だかわかりますか? ふたりで喧嘩して一緒に作った曲です。歌ってください!ーー“RPG”」。イントロから一斉に起こるハンドクラップ。そして彼らのNO.1アンセムになった理由のひとつ、サビの名フレーズが炸裂する。横道をたまたま通りかかった老若男女も、この曲のメロディはどこかで聞いたことがあるかもしれない。この日のクライマックスであった。

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そしてFukaseの「早いもので次が最後の一曲です」という言葉に、思わずオーディエンスからは「えーー!」という驚きの声が漏れる。もちろんラストは紅白でも披露した“Dragon Night”。重低音のダンスビートが鳴り響く野外音楽堂。エリア中央では、このEDMナンバーの高揚感にやられ、思わず飛び跳ねてしまうオーディエンスの姿を多数見た。最後はステージ中央に4人が集まり、ワンマンと同様にオフマイクで「ありがとうございました!」としっかり挨拶。約30分というコンパクトなライブであったが、彼らの魅力がしっかりと凝縮された素晴らしい内容であった。

翌日の大阪に移動するため、楽屋に戻った彼らは息つく間もなく、メンバー車に乗り込もうとするのだが、少しでもその姿を目に焼き付けようと、寒空の中で出待ちをしているファンの声援にもしっかりと応えていた。休日の渋谷に現れた、今や日本のポップミュージックを牽引する4人は、確かな手応えを残して西へと向かう。 『Tree』の余波は、これからも列島全体へと広がって行くだろう。(徳山弘基)

■セットリスト

01.炎と森のカーニバル
02.スノーマジックファンタジー
03.マーメイドラプソディー
04.RPG
05.Dragon Night

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