THE ORAL CIGARETTES
山中拓也、 覚醒しゆく「作詞家」としての本能、そして新たな時代の前で今思うこと、その全てを語る

《永遠に降り注ぐ悲しみの待つほうで/今でもあなたを感じたい》──。THE ORAL CIGARETTESのニューシングル、その1曲目“トナリアウ”はこんな歌い出しから始まる。オーラルは紛れもなくシーンのど真ん中にいるバンドで、それはタフな肉体性によるところもあるが、それ以前に曲そのものでドラマを生み出すべきだという理念を決して見失わないバンドなのだと思う。
そんなバンドのあり方は、拓也が言葉という形で紡ぐ歌詞にダイレクトに現れている。その歌詞はオーラルを未来へと繋ぐ、最初の一歩として生まれてくるものだ。そんなテーマで行われたインタビューが2017年5月30日(火)発売の『ROCKIN’ON JAPAN』に掲載される。その発売に先がけて、発言の一部を掲載する。

インタビュー=小栁大輔 撮影=平間至

今までは、メンバーに対して、いい意味でも悪い意味でも、すごく気を遣ってたのかもしれない。でもメンバーが、「もう拓也が表現したいことをやっていいよ」って背中を押してくれたから、自分の中でも踏ん切りがついた。「拓也が作ったものをよりいいものにする」っていうテンションがあったから、自分の中では変われたなっていう感じがする

一生しんどいんですよね(笑)。一生限界がないし、完成形がない。まあそれがなくなった時点でたぶんミュージシャン人生終わりなんだろうなとも思ってるから

俺はもともと、なんの中身もない、ペラッペラの人間だったと思うんです。でも、誰かから何かを感じて、それを自分のものにするのがすごい得意なんだろうなあって思っていて。だから僕が起こすことに対しては他者がいないと、すべてが成立しないんです。他者が自分の中にいてこそ山中拓也っていう人間は動いてるんだなって思う

(曲を)書いてる時を思い出すと、自分のことも客観的に出していた──自分自身にも言い聞かせてるから、自分もその時点で二分化して他者になっていて。つまり、お客さんに伝えたいことと自分に伝えたいことが一緒なんですよね

「俺らに負けんなよ」って言ってくれるメンバーがいるってすげえ幸せなことだなって。フロントマンとしてのレベルがもうどんどん上がっていく──メンバーのことで一番悩む、でもメンバーがいるから頑張れてる、それが自分にとっては合ってるなって、曲作るたびに思う

続きは2017年5月30日(火)発売のロッキング・オン・ジャパン7月号で!

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