昨年のミニアルバム、通称ナツ盤、フユ盤に続き、満を持してメジャー1stアルバムが到着。一曲目“いっせーの、せ！”のイントロ、タッタッタッタッと跳ねるキーボードが、高鳴る心臓音みたいで問答無用にワクワクする！　《さぁ世界／動かせ》と宣誓から堂々と幕が開き、大きな懐に抱かれるように温かい“ばいばい、また明日”まで夢いっぱいの12曲＆思わず頬が緩むボーナストラックを収録。驚くのはひとつとして似ていない曲調とアレンジの多彩さ。ある曲にはいろんな着メロを織り込んだり（とてもかわいい！）、ある曲では学校の音楽室を使って録音したり、これまでに増してアイデアと遊び心が満載。5人の子どもみたいに自由な感性が混じりあって爆発し、とっ散らからずに「東京カランコロン」という唯一無二のジャンルを確立している。やってることはヘンテコだけど、まっすぐで純粋だからアクや嫌味を感じないし、その音に触れただけで心が躍り出してしまうのだ。世界へ『We are 東京カランコロン』と差し出す名刺として最高の一枚。イメージだけで食わず嫌いになっている人にこそ聴かせたい。（小新井知子）