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デヴィッド・リンチ『グッド・デイ・トゥデイ/アイ・ノウ』
2011年01月26日発売
ALBUM
デヴィッド・リンチ グッド・デイ・トゥデイ/アイ・ノウ
『ツイン・ピークス』『イレイザーヘッド』『ブルーベルベット』等で知られるカルト映画の鬼才デヴィッド・リンチ、御年64歳でまさかのシンガー・ソングライターに転身。リンチはこれまで映画作品のなかで自作の音楽をしばしば披露してきたし、『ツイン・ピークス』で歌ったジュリー・クルーズのソロ・アルバムをプロデュースしたり、また2010年にはデンジャー・マウスのプロジェクト『ダーク・ナイト・オブ・ザ・ソウル』で2曲歌っていたりする。さらにリンチは自前のレコーディング・スタジオまで持っているという。

映画、ジュリー・クルーズ、『ダーク・ナイト~』、さらには今回のソロ・デビュー・シングルと、そのイメージは見事に一貫している。耽美的でミステリアス、夢と現実の間をうつらうつらしながら漂っているような感覚。エレクトロニックなダンス・トラックの“グッド・デイ・トゥデイ”、ロウファイな“アイ・ノウ”とアプローチはやや異なるものの、見事なまでに統一された美意識が感じられる。おまけにアートワークは23エンヴェロープのヴォーン・オリヴァーだから、完璧だ。ボーカルはヴォコーダーを通したり変調させたり、ストレートに歌を聴かせるようになっていないのは、ボーカルの弱さをカバーするためだろうが、作品の世界観には見合っていて効果的だ。

アンダーワールドやサーシャ、ボーイズ・ノイズなどが担当したリミックスも魅力的。特にアンダーワールドはボーカル・トラックをカール・ハイドが歌い直していて、まるでアンダーワールドのオリジナルのように聴こえる。(小野島大)
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