恋ダンスを生み出した7年間

星野 源『Music Video Tour 2010-2017』
2017年05月17日発売
Blu-ray&DVD
星野 源 Music Video Tour 2010-2017
2010年ソロデビュー以来のミュージックビデオを一挙に収めた作品であり、“くせのうた”(『ばかのうた』収録)から“恋”まで、ベスト盤のようにも楽しめる作品ではある。ただ、これまでの限定盤映像やライブ作品がそうであったように、星野源の映像作品がMVを並べるだけの内容で済むはずがない。本編だけでも実に4時間。低予算の中でアイデアを絞り出していた頃から、“夢の外へ”や“化物”でダンスの躍動感を持ち込んだ意図、病気療養を逆手に取った企画と、本人やゲストの証言を逐一挟みながら星野源のキャリアをひもといてゆく。自らビデオ編集を買って出た“Crazy Crazy”や“時よ”といい、星野源の映像作品へのこだわりは生半可なものではない。そして“恋”では、彼の思い描いていた楽曲のテンポがあのダンスと映像のコンセプトを導いていたことがわかる。これは、ミュージックビデオ集という体裁の壮大なアーティストドキュメンタリーだ。星野源がミュージックビデオに寄せる愛と、音楽を可視化しようとする情熱に、殊のほか感動してしまった。ニセさんは特典映像にも出てきます。(小池宏和)
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