過去最高にKEYTALKしている

KEYTALK『PARADISE』
発売中
ALBUM
KEYTALK PARADISE
メーターの針があちこちに振り切れまくる全17曲。これまでの中で最も情報量の多いアルバムだが、KEYTALKならそれでも大丈夫、むしろこれこそがKEYTALKだ、と思えてしまう。それは何故かというと、それぞれの曲から4人の顔が見えるからだ。前アルバム『HOT!』からの1年10ヶ月の間、4人はKEYTALKを見つめ直し、バンドの未来に必要なものをそれぞれの立ち位置からアウトプットしてきた。その結果、《オマージュ》《コラージュ》《コーンポタージュ》で韻を踏む“ダウンロードディスコ”、全編デスボイスの“HOROBIRO”のように武正・八木曲はどこまでも自由に。義勝・巨匠は「今のKEYTALKだからこそ歌えること」にどんどん自覚的になっていき、特に歌詞において、聴き手の胸にグッと刺さる言葉を選べるようになった。

おそらく彼らには、今自分たちがバンドシーンの中心にいる実感もあるはず。だからこそここでどんな一手を繰り出すのか気になっていたが、自らのこれまでを肯定し、同時にそこに甘んじることなく、自然体でKEYTALKを更新するような作品を4人は完成させた。それを、心から嬉しく思う。(蜂須賀ちなみ)
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