ホラー実力派降臨

クリーパー『エターニティー、イン・ユア・アームズ』
発売中
ALBUM
クリーパー エターニティー、イン・ユア・アームズ
これは楽しみな連中。ホラー・パンクなんて書かれてたが、もっともっとオーソドックスな力を持ったUKサウサンプトン出身の6人組バンドで、『ケラング!』や『オルタナティヴ・プレス』といった各誌の新人部門にノミネートも納得。確かにミスフィッツやクランプスの影はあるが、そこから出発しポスト・ハードコア、ラウドの流れを踏まえた演奏がパワフルだし、EP3枚を発表してきているだけにファーストとは思えないほどがっちりとまとまり楽曲も変化に富み、魅力が詰まっている。

MVも制作された“ハイディング・ウィズ・ボーイズ”が典型だが、グイグイと力任せに迫ってくるようでいて、テレビ番組では女性メンバーのハンナのピアノをバックに、ヴォーカルのウィル・グールドが楽曲そのものの美しさを聴かせたりもする。アルバムでも効果的にストリングスを付けたり、力で押しまくったり、さらにパンク的なコーラスを使ったナンバーなど、ヴァラエティに富んだ音が聴ける。これだけ手札を持ったバンドもUKでは久しぶりな気がするし、何よりもライヴに強そうなのがこれを聴いているだけで確信が持てる。来日すれば盛り上がりそう。(大鷹俊一)
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