オノ・ヨーコのロック的原点

ヨーコ・オノ『ヨーコの心/プラスティック・オノ・バンド』
発売中
ALBUM
ヨーコ・オノ ヨーコの心/プラスティック・オノ・バンド
ショーン・レノンが中心となってリマスタリングを監修するオノ・ヨーコの再発プロジェクト第1弾。今回はジョン・レノンとのコラボレーション・プロジェクトとなった『未完成作品』シリーズも2枚リリースされるが、なんといってもオノ・ヨーコといえば、『ジョンの魂』と併行して制作されたこの『ヨーコの心/プラスティック・オノ・バンド』だ。それまではアヴァンギャルドなパフォーマンスのみで知られてきたヨーコが、ジョンのバンドというサポートを得て、その過激なパフォーマンスにさらにバンドというグルーヴを獲得したダイナミズムが、この作品の醍醐味となっている。そうした意味で、冒頭の“ホワイ”や“グリーンフィールド・モーニング”など、ヨーコのヴォーカルとグルーヴが融合する音は、ロック・アーティスト、オノ・ヨーコの誕生の瞬間だといってもいい。また、1968年2月にレコーディングされた、フリー・ジャズのオーネット・コールマンのコンボとの音源もあり、ヨーコのバンド・サウンドを堪能できる。今回はボーナス・トラックも収録されていて、これもまた嬉しい音源がピック・アップされている。(高見展)
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