ポップ・パンク魂、新体制に漲る

ブリンク-182『カリフォルニア』
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ALBUM
ブリンク-182 カリフォルニア
ギタリスト/ヴォーカリスト/ソングライターとしてバンドの快進撃を支えたトムの戦線離脱→アルカライン・トリオのマット加入という交代劇を経て、前作『ネイバーフッズ』から約5年ぶりに放たれる7thアルバム。マーク&マットの新Wヴォーカルの相性もさることながら、その楽曲とサウンドがブリンク史をシビアに俯瞰し、ストロング・ポイントだけを撃ち放ってみせるような吹っ切れた痛快さに満ちているのが何より嬉しい。マットの歌が天高く突き上げる「俺は死ぬほど退屈なんだ」(“ボアード・トゥ・デス”)というさらなる前進への意欲。自らのアイデンティティをまっすぐに指し示す『カリフォルニア』というアルバム・タイトル……2010年代という時代においてはロック・シーン牽引者の役目を他ジャンルに譲った状態にあるポップ・パンクを今なお、いや今こそ自らの生き様として真っ向から背負いながら「その先」めがけて壁をぶち抜いていこうとする心意気が、今作からはくっきり浮かび上がってくる。新たな戦闘態勢も整ったことだし、「活動休止を経て8年ぶり」とか「5年ぶり」とかいうスパンじゃなく、どんどん新作を!(高橋智樹)
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