つばき復活作! 生み落とされた希望

つばき『真夜中の僕、フクロウと嘘』
2014年09月10日発売
ALBUM
つばき 真夜中の僕、フクロウと嘘
2010年に一色德保(Vo・G)に脳の病気が発覚し、活動休止を経て4年ぶりとなる待望のアルバムが遂に完成。一色はまだギターは弾けないもののPCで曲を作り、歌も以前のように歌えるようになった。曽根巧と大迫章弘(e-sound speaker)、ふたりのギタリストが参加した今作は、「自分の想いを言葉にするのに色々迷って歌詞が書けない時期が続いた」という日々を越えていくドキュメントである。《何もかもが嫌になって 明日が見えなかった/いつかの自分にまだ サヨナラが言えないで》(“日々の扉”)なんて正直に綴られた言葉も、きっと、つばきとして音を鳴らせる喜びの中で歌われるから、こうして新しい生命力を得て届けられるのではないだろうか。つばきの復活をとにかく信じた小川博永(B・Cho)と、おかもとなおこ(Dr・Cho)、そして諦めずに音楽と共に生きることを選んだ一色、3人が信念を持って重ねてきた日々の結晶でもある今作は、これからの希望そのものである。新しい環境と手法ならではの新鮮さもありつつ、大迫が作詞作曲を手がけた“ころがるいしのように”も優しさ溢れるハイライト。(上野三樹)
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