25周年を記念したアルバム。亀田誠治プロデュース、シングルでリリースされていたバンドコラボ三部作“閃光 feat. 10-FEET”“流れゆく世界の中で feat. MONGOL800”“Wake UP! feat. ASIAN KUNG-FU GENERATION”は勿論、他にも魅力的なナンバーだらけの本作は、とにかく楽しい。彼らの1stアルバムに収録されていたロシア民謡のカヴァー“ペドラーズ”の最新アレンジを聴くと胸が熱くなる。ベートーヴェンもモジャモジャ頭をさらにクシャクシャにして踊りだすに違いない大胆なアレンジを加えた“歓喜の歌（交響曲第九番）”が超カッコいい。ラモーンズのような痛快さがある“One Way Punk”。気持ち良く踊れる洗練されたパーティーチューン“Damned feat. FPM”。腰を明るく刺激してくれるラテン風味が堪らない“For the GOAL”……などなど、素敵な曲ばかりが並んでいる。ダンス衝動を問答無用に誘うスカを全開で高鳴らせつつ、歌心と遊び心にも溢れたスカパラのオリジナリティはやっぱりすごい。25年経ってもますますフレッシュな彼らは、日本の音楽シーンの永遠の宝だ。（田中大）