SEKAI NO OWARIのドーム・スタジアム・ツアー『タルカス』初日を観た

SEKAI NO OWARIのドーム・スタジアム・ツアー『タルカス』初日を観た
セカオワの新しいドーム・スタジアム・ツアー『タルカス』、その初日をさいたまスーパーアリーナで観た。

セカオワの大掛かりなライブは「ENTERTAINMENT」から「炎と森のカーニバル」、「TOKYO FANTASY」、「Twilight City」、「The Dinner」と全て観てきたが、
今回の「タルカス」はそのどれとも違った。
まず、Fukaseが作った「タルカス」というお話が進行しながらSEKAI NO OWARIの楽曲が歌われていくのだが、
これまでの「炎と森〜」や「The Dinner」よりもはっきりと物語が打ち出されていて、ミュージカルに近いような印象を受ける。
一方で管弦楽団や打楽器隊がこれまで以上に厚く組み込まれ、音楽が緻密になりパワーアップしている。

つまり、物語性も音楽面も強まっている。
その分、ハイテクで段取りの複雑な演出が少しおとなし目になって、
スーパーアリーナの真ん中に設置された巨大な木とステージと周囲に的確に配置されたスクリーンによって丁度いい演出感を出していた。


「タルカス」という物語と、セカオワの歌のテーマは驚くほど一致している。
両方ともFukaseが作っているのだから当然かもしれないが、
今回のように「物語」という形で強調されると非常にクリアに伝わる。

それはつまり、すべての物事には二面性があるのに、その片方の存在を認めないことで世界は残酷なものになってしまう、というFukaseの世界観だ。

こんなにも明快なメッセージを掲げているバンドが今どれだけいるだろうか?
今回も心を打たれた。
山崎洋一郎の「総編集長日記」の最新記事
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする