ブラー『パークライヴ』は必見!

ブラー『パークライヴ』は必見!

最近、レッド・ツェッペリンにコールドプレイと、圧倒的なライヴ作品を劇場で観るという素敵な体験を連発しているのだが、これまた是非、劇場で体験したい、と思わせるのがブラーの『パークライヴ(ライヴ・イン・ハイド・パーク2012)』。
彼らが本当に90年代以降のUKを代表する最高のバンドだってことを改めて確認できる素晴らしい作品である。
本日公開された“Under The Westway”の映像を観てなおさらそう思う。
今年リリースされた新曲だっていうのに、この大合唱。
いかにイギリス人に愛されているバンドだってことがすごく伝わってくる。
でもこの作品に捉えられている合唱のすごさはこんな程度のもんじゃない。
1曲目の”ガールズ&ボーイズ”なんかもうバンドの演奏を揉み消すぐらい観客は騒々しいし、”カントリー・ハウス”や”ソング2”といったポピュラーな曲はもちろんのこと、”ヤング・アンド・ラヴリー”みたいなニッチな曲まで8万人が大合唱。
その愛があるからこそ、この作品にはバンドと同じぐらいファンの映像が多く含まれている。
それはそれでいいのだが、若干それが邪魔、と思える瞬間もあったのも否めない。
というのも、それだけメンバーに釘付けになってしまう作品だから。
あのキザで、ちょっと嫌味な感じ(これ、ほめ言葉)がまったく薄れていないアレックスをはじめ、老いをまったく感じさせない4人は、とにかく全員生き生きとしている。
だからファンがうっとりしている映像には共感できるが、もっとバンドを観たい!という欲求がどうしても増す。

特にデーモンは圧倒的。
クリップではピアノに向かって熱唱しているが、基本的にはどの曲でもピョンピョン跳ねまくっては、片足あげるお馴染みのポーズを決めまくり、マイクを客席に突っ込み煽りまくるのである。
完璧なフロントマン。
これだけカリスマある人が、ゴリラズなどで前に出ることをずっと躊躇していることは、ブラーの長年の活動休止と同じぐらい残念なこと。
デーモンがステージに上がるべき生まれた、真の意味でのスターであることを再確認できることだけでも、この作品の意味は大きい。

セットリストも完璧だし、”アウト・オブ・タイム”などグレアム不在時の曲でも彼がちゃんとギターを弾いてるのも嬉しい。
というか、最後にデーモンがグレアムを○○する絶叫もののサプライズもあるんで。
(あとジェームズ・キャメロンのファンとして、グレアムが着ている『アビス』シャツにニヤリ)。


先週、羽鳥と同じタイミングで観たんだけど(http://ro69.jp/blog/rockinon/74733)、なんとなくタラタラ書いてみたくなった(ちゃんとしたレビューは、今作成中の号できちんと書きますので)。
是非、劇場でもかけて欲しい。
というか、日本でライヴを観たい!(内田亮)
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