ボウイ一周忌の今日、回顧展「DAVID BOWIE is」では…

ボウイ一周忌の今日、回顧展「DAVID BOWIE is」では…
ボウイ一周忌の今日、回顧展「DAVID BOWIE is」では…
一年前の衝撃、というより心と身体の力が抜けてずっとふわふわしているような感覚は、いまでも忘れることはできない。今日1月10日は、デヴィッド・ボウイの一周忌。

2日間の満員御礼を経て開催3日目となる回顧展「DAVID BOWIE is」の会場では、メッセージ・ボードの下にファンの方が献花され、急遽机が置かれたそうだ。

ちなみに私は昨日、2度目の回顧展に行き、ようやくほぼ全部の展示や映像を体験することができた。
(以下ネタバレがあるのでご注意ください)

ボウイ一周忌の今日、回顧展「DAVID BOWIE is」では… - (C)Shintaro Yamanaka(Qsyum!)(C)Shintaro Yamanaka(Qsyum!)
ボウイ一周忌の今日、回顧展「DAVID BOWIE is」では… - (C)Shintaro Yamanaka(Qsyum!)(C)Shintaro Yamanaka(Qsyum!)
ボウイ一周忌の今日、回顧展「DAVID BOWIE is」では… - (C)Shintaro Yamanaka(Qsyum!)(C)Shintaro Yamanaka(Qsyum!)


ボウイ一周忌の今日、回顧展「DAVID BOWIE is」では…
帰り道、月を見上げながらふと思い出したのは、ボウイのサナギ時代ともいうべき、上の最初の展示室に書かれていた解説で、
彼の「人生最初の記憶は、廊下で乳母車の中に置き去りにされたこと」だという原風景だった。

ぽつんと置き去りにされて、世界に対して手も足も出ない、
漠然とした孤独な無力感は、そのまま“スペイス・オディティ”へとつながっている。

〈地球は青い 僕ができることは何もない〉――
ボウイ一周忌の今日、回顧展「DAVID BOWIE is」では…
それは彼の表現の本質でもあり、だからこそ彼は“You”を求めたのだと思う。

“スペイス・オディティ”の展示コーナーも、とても美しかった。


8日に公開された“No Plan”

Here am I nowhere now? 
No plan
彼の声も、歌詞も、楽曲も、どこへも行けず彷徨う魂が感じられてとてもせつない。もちろん『Lazarus』という舞台の物語ではあるにせよ。

しかし下記の部分では、彼の創作物を愛し続けるファンへの返答のようで、「DAVID BOWIE is」にぴったりのフレーズだとも感じられる。

All of the things that are my life
My desires
My beliefs
My moods
Here is my place
Without a plan

追記:
「DAVID BOWI is」で絶対見逃してほしくない、おそらく日本だけの企画が、5階の会場を出たエレベーターの手前にある。
「DAVID BOWIE IS A JOY FOREVER」と書かれた場所にあるモニター。

「お誕生日おめでとう」、とボウイが誕生日を祝ってくれるコメント映像だ。

2002年、『ヒーザン』の日本取材の時の映像で、“日本のファンにメッセージを”という質問に対しての答えだったそう。

閉館の4月9日までに誕生日を迎える人にとってはとてもラッキー!と思っていたら、
「でも、これを一年間流し続けたら……」とボウイらしいユーモアが効いてとても素敵だ。
(井上貴子)
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