「チーム・フォーリミの技術の結晶」だという初の武道館ワンマンは演出も総動員で集大成的な内容。全33曲（アンコール含む）という大ボリュームのセットリストが進むごとに4人の演奏は失速するどころかむしろどんどん爽快になり、また同時に、胸に迫るような重さを纏っていった。

それはなぜか。というと、彼らが今日のライブを通して「過去を連れて未来へ向かう」というバンドの意志を体現したからだろう。今日の4人は、報われず音楽の現場を去ってしまったかつての仲間・ライバルたちや、今苦労している後輩・同世代たち、そしてもちろん今共に笑うことができている仲間たちの気持ちを一手に背負っていた。「武道館は通過点」なんて最近はよく言うし、彼ら自身も既に未来を見ているが、そこに辿り着くことのできるバンドはやはり一握りで。そんなどうしようもない事実さえも引き受けたこの4人は、正真正銘、ライブハウスのヒーローだと思う。

日の出のような、清々しいライブだった。名場面が多すぎて語りたくてしょうがないので、本日の模様は後ほどじっくりとライブレポートに書かせていただきます。お楽しみに！（蜂須賀ちなみ）