傑作ミニアルバム『やんごとなき世界』完成。打首獄門同好会の大澤会長に取材!

傑作ミニアルバム『やんごとなき世界』完成。打首獄門同好会の大澤会長に取材!

最新ミニアルバム『やんごとなき世界』を完成させた打首獄門同好会の大澤敦史(Vo・G)に取材しました。「生活密着型ラウドロック」という独自の道をひた走ってきたこのバンドの魅力が、熱く炸裂しまくる1枚となっています。

十八番とも言うべき食べ物をテーマにした曲の中では、“きのこたけのこ戦争”が、猛烈にドラマチックな仕上がりです。国民的チョコレート菓子『きのこの山』と『たけのこの里』同士の抗争を描いているこの曲。手に汗握らずには聴けません。
「虫歯になっちゃったかもしれない……」と心の底では分かっていながらも、「気のせいだもんね」と治療を先延ばしにしてしまう愚かな民に警告を発する“歯痛くて feat.Dr.COYASS”が、“きのこたけのこ戦争”の余韻も冷めやらぬ中、スタートするという流れも実に粋です。

「おもしろい」というのは間違いなく打首獄門同好会の素晴らしい魅力ですが、笑いの向こう側に清々しい感動が生まれるのもたまらなく素敵なところだと思います。
辛い状況にある自分のことを言い当てられたような気がしたり、孤独なのは自分だけじゃないんだと感じられたり。「共感」を求める気持ちは、多くの人にとっての音楽を聴く大きな動機の内のひとつだと思いますが、このバンドが呼び起こしてくれるものも紛れもなく「共感」です。

「理不尽なこの世界の片隅で、俺はこんなにも傷ついている!」とか「恋人と会えないのが身悶えするほど苦しい」というのも人生の中でそこそこ重要なことなのでしょうが、「この食べ物って美味しい!」とか「冷蔵庫にしまっておいたプリンを食べたのは誰だ!」とか「孫ってすげえ」っていうのも結構大事な事柄です。
毎日苦悩のどん底にいるわけではない我々の実像を最高にかっこいいサウンドで描いているのが、打首獄門同好会の音楽なのです。

このバンドの表現スタイルの背景にあるものについて、『たけのこの里』派だという大澤会長と真面目に話し合ったインタビューは、『ROCKIN’ON JAPAN』3月号に掲載しますので、よろしくお願いします。(田中大)
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