素晴らしい復活ライヴ。1年ぶりだとか、復活後の初ワンマンだからという思い入れを抜きにしてもとても感動的なライヴだった。活動休止前の最後の公演となった1年前と同じ日、同じ場所を、この日のART-SCHOOLは、より濃密な音で満たしてくれたのだ。ニコ生でもライヴは生中継されていたので、会場に足を運べずともその瞬間を共有した人も多いはず。

前半部分のセットリストは事前に公開されていたし、気持ちの準備は十分なはずだったのに、やっぱり予想以上に感情をゆさぶられてしまった。ギターが鳴った瞬間からぐいぐい引き込まれて、すべてが解放されていくような、彼らにしか出せない激しくて優しい音が空間を満たし、再び時を刻み始めた。曲の合間の、木下理樹の不器用なトークにも、この日を迎えた気持ちの高ぶりが見え隠れしているような気がして、思わずニヤニヤしてしまった。

新曲の披露（これがART-SCHOOLの新曲に!? という思わぬ楽曲も）や、5月にはアルバムがリリースされること、さらに、6月から全国ツアーが行われることなど、嬉しい発表も連発！ 積極的な活動が期待される2016年、その幕開けにふさわしいとにかく圧巻のライヴだった。（杉浦美恵）